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MUYA / 撫養健太インタビュー

4月7日よりスタートした「日々をつくるシャツ “MUYA” exhibition and sale
MUYA”は和歌山で活動されている撫養健太(むやけんた)さんのアパレルブランドです。
自分に嘘をつかない正直なものづくりをしたいという思いから、ご自身の名前をブランド名にかかげ、服作りをされています。
「「水」のような何にも属さない、着る人のスタイルで変化し、姿や表情を変えるもの」をコンセプトに作られたMUYAの服は、シンプルで機能的なデザインと体に馴染む質感をもちます。家具や器と同じように、暮らしの道具としてとりいれたくなるアイテムです。
今回は、撫養さんに”MUYA”をはじめるまでのお話しと、ものづくりに込められている思い、そしてこれからのことをお伺いしました。


撫養健太
MUYA / 撫養健太
1982年 和歌山県生まれ
2014年 服(MUYA)と写真にて独立。
地元和歌山県白浜町にてショップ兼撮影スタジオを持ち、
服作り、写真撮影を日々の活動とする
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大阪の専門学校への入学をきっかけに大阪へとやってきた撫養さん。卒業後、TRIPに就職し、そこで服作りのいろはを経験します。

「社長(松元明久)につきながら7年間、雑務からお店のこと、営業、服のデザインとすべての業務に携わらせてもらいました。その後、生まれた土地である和歌山でなにかしたいという思いから独立し、2014年1月に”MUYA”をはじめて、その年の4月に第一弾のシャツのコレクションを発表しました。」


MUYA / 2016年のコレクション


和歌山の撫養さんのショップ兼撮影スタジオ

MUYAのシャツは、撫養さんが生地選びから、デザイン、大阪の縫製工場の職人さんとのやりとりなど一貫で行いながら生まれます。
「僕はこれまで服づくりをしていたので、もちろんデザインはしますが、見た目だけじゃなくて、生地をつくる人、縫製してくれる人、販売してくれる人たちみんながフラットな関係になれるようなデザインを服づくりを通してしたいって思っています。僕は独立してやっていますが、気持ちとしてはチームでやっている感覚です。」


MUYAのシャツは、ミニマルな控えめの佇まいですが、実際に着て触ってみるとその質感や体に馴染む感覚に驚かされます。
「「水」のような何にも属さない、着る人のスタイルで変化し、姿や表情を変えるもの」というコンセプトにはどんな思いがこめられているのでしょうか。


「僕は、モノではなくヒトが主役だと思いながらものづくりをしています。だから僕がつくるシャツは、その人の着方によってかわるものがいいなと思って、水のようなものをつくろうとコンセプトを掲げました。
ボタンを一番上まで留めたら綺麗に着こなせるし、2つ開けたらすごいリラックスした感じにもなる。
着るひとのくせがでるっていうのがいいなと思っています。ヒトが着た時点で100点になるようなものづくりがしたいですね。」

わたしたちgrafも、ものづくりをするときにヒトが関わることができる”余白”を大切にしています。
モノがあり、そこにヒトが介入することで出来事や発見は、日々の豊かさへとつながります。


「ものづくりを通して僕が伝えたいのは「こういうものがあるよ」っていうことなんです。もちろん日本製にもこだわってて、顔がみえて背景がわかることも大切にしていますが、僕は”MUYA”がいいって言っているわけではないんです。僕はタバコも吸うし、車で排気ガスも出すし、服以外だったら海外製品の安いものも買うし、レトルト食品も食べます。だから、僕のものがいいって押し付けるわけじゃなくて、いろいろなものがある中でこういうものもあるっていうことを伝えたいだけなんです。」

わたしたちはたくさんの情報やモノたちの囲まれて生活しています。その中で、自分の生活に必要な、毎日が楽しくなるモノと出会うことは、簡単なことではないのかもしれません。しかし、撫養さんの服と出会うことで知る新しい価値観は、みなさんの日々の活力やヒントにもつながるのではないでしょうか。


「ものづくりを通して、着る人も作る人も、みんなが楽しくいれる関係性がうまれたらいいなと思っています。アホみたいやけど(笑)今僕は和歌山でショップ兼撮影スタジオをもっていますが、そこをきかっけにコミュニティみたいなものが生まれたいいなって。シャツの次は、今地元の和歌山の工場をつかってカットソーを作りたいと思っています。やっぱり和歌山で生まれたから。次はここでどういう関係性がつくれるかワクワクしてます。」

ヒトを大切にし、関係性を大事にする撫養さんの人柄をそのまま表したようなMUYAのシャツ。ものづくりの誠実さだけでない温かみはそこから生まれているのかもしれません。
撫養さんのこれからの活躍も大変楽しみですね。
「日々をつくるシャツ “MUYA” exhibition and sale」は4月17日まで。ぜひ店頭にて、見て触れながら、ご体感くださいませ。

(取材・文章 / 田原奈央子)

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日々をつくるシャツ “MUYA” exhibition and sale

期間 / 2016年4月7日(木) – 2016年4月17日(日)
※16日(土)17日(日)はデザイナーが来店します。
時間 / 11:00 – 19:00
場所 / graf (大阪市北区中之島4-1-9 graf studio 1F tel.06-6459-2100 )
定休日 / 毎週月曜日(祝日の場合は営業、翌日休)
問い合わせ / graf shop
tel.06-6459-2100
mail.shop@graf-d3.com