Progress of graf

あなたと同じ日、同じ季節。私たちはあなたと同じように暮らしながら、
新鮮な発見や驚きを素にgrafをつくっています。

2012.02.19

本と本棚

今月より3Fのショップで「the nature library」という企画がスタートしました。植物、動物、海、宇宙、地球という5つのテーマを繋ぎながら創造の拠り所である“自然”というものを本をツールに旅をする、という企画です。 本が好きでもそうでなくても是非ともおすすめしたい企画です。

ボク自身が読書のおもしろさを知ったのはようやくにして高校に入学したころからですが、たぶん理由は簡単で、よい読書体験というものを幼少の時にすることができなかったということと、おもしろい本屋さんが近辺に無かったから。なので本の探し方もわからず、本の魅力に気が付くのに時間がかかったんだと思います。出会ったタイミングは忘れてしまったけど、ボクが最初に読了感を満足に味わったのはジャック・ケルアックの「路上」でした。その本を同級生の友だちの部屋で発見してとても嬉しい気持ちを味わい、その友だちのことがすごい好きだったからそいつの持っている他の本にも興味を持ちいろいろと本を読むようになりました。

きっと皆さんも味わったことのあるこういうワクワク感をこの「the nature library」で味わうことができます。ボクは特に多読ではなくて読んだ本の内容なんてぜんぜん忘れちゃうし、ひょっとしたら勘違いして理解しているものもあるかもしれないし、読者としてはあんまり褒められたものではないです。もちろん買って読まないこともあるし途中で諦めたものもあるし。こういう自分の現実を正当化するつもりは無いのですが、本って知識を身につけるものではなくて、やっぱり行為や体験ではないかなぁと思います。それらが知識というところに働きかけることがあるとしたら、きっとこの、ページを読み進めるという行為の中で自分で内容を理解したり考えなくちゃならないところだったり、わからないなりに読み進めなければならなかったりと本の内容よりも、そういった考える行為や想像を強いられる状況のことではないかと思います。なんだかいきなり読書論みたいになってしまった。いやだな。えー、言いたかったのはですね、友人の本棚での体験のように、皆さんにもこのライブラリーから、そこにある本と本との関係から見えてくる「間」や「響き」みたいなもの、自分が興味を引かれたこの本とあの本とが指し示す「可能性」のようなものを味わったり見つけてもらえたらうれしいなぁと、そういうことを思っています。

ということで、この本棚でボクが出会った一冊は梨木香歩さんの「春になったら莓を摘みに」。あ、こういう趣の本も含めて、最初に言った5つのテーマになぞらえ選書されているワケです。で、この本、オビにやられたことと表紙の写真が星野道夫さんだったことで即買い。でもこの作家さんのことは、実はこれまでノーマークでした。。。先ほど読み終えましたが早く出会っておけばよかったなー、という気分でいっぱいです。でもだからこそ出会えてよかったです。最後の章で、どかーん!ざぶーん!と押し寄せる波のような展開がとても心地よかったので今はその満足感に浸っています。3Fで梨木さんの本を見つけたらそれ、ボクが狙っているモノだと思います。もちろん購入いただいて構いません(笑)きっと良い本だと思うのでおすすめしますよ。

小坂逸雄(PR)

2012.02.15

full order:O邸 Oval Table

私たちは、full order(特注家具)を、「お客様とのものつくり」と捉えています。
もう少しかみ砕くと、使う人と一緒に悩んで、考えて、より良いものをつくり出したい。ということ。
なので、時々非常に難しいオーダーを頂く場合もちらほら。

今回ご紹介させて頂くのは、堺市のO邸へ収めた特注のオーバルテーブル。

こちらのO邸のご家族はお父さん、お母さん、お子さん3人のご家族。
中でもお母さんは日々の生活に対して非常に濃く、深く、考えられている方で、
ひときわテーブルに対しての思い入れが強く、「オーバル型で、高さが変えられるテーブル」とのお題を頂きました。

こちらのO邸、お話を伺うとお友達やご親戚など、お家に沢山の人を招くことが多く、
「みんなで囲えるテーブル」(オーバル型)で、
「日常の5人使いでは椅子に座って使いたいけど、
大勢で囲う時には、椅子がいらない座卓にしたい」(高さが変えられる)とのご要望でした。

この「高さが変えられる」が非常に難しく、
木工であれこれ考えて…でもこれでは5年後にはぐらついてくるかな…と、木工職人とも一緒に悩んで…
出した結論は、スチール(鉄)の脚でした。

スチールにすることで、強度を保ちながら細い構造体にすることができ、脚もとが広々使えます。
ただ、素材として硬いものなので、オーバルの持つ柔らかい印象とケンカしてしまうのでは、、とのことで、
色をホワイトベージュ(少しピンクがかった)にしました。
そして、肝心な構造はというと、、こんな感じ。



ネジ式にして、回すだけで脱着できます。
これだけ見たら非常に完結ですが、、強度面、意匠面、使い勝手、、すごい悩みました。



おかげさまで非常に喜んでもらえて、「時々しか低くしないと思う…」と言っていましたが、
使用頻度は、高いのと、低いのと半々くらいだそうで、使いこなして頂けてる感じが非常に嬉しいです。
full order「お客様とのものつくり」の醍醐味を味わえたテーブルでした。

他にもfull order のご依頼、続々ご要望頂いているので、またご紹介したいと思います。


komatsu (設計/shop)


 

2012.02.10

マチオモイ帖

本日10日(金)より東京ミッドタウン・デザインハブではじまった特別展「my home town わたしのマチオモイ帖」に、ひょんなきっかけでボク、作品を出展しています。もともとはこの企画にgrafも何かしらで関われないかという運営側の相談を受けたことがきっかけだったのですが、その日のその打合せが終わる頃にはその場にいたボクと服部さんが展覧会に参加、出展するという展開になっていました、しかもすごく自然な成り行きのようにして(あれれれ)。打合せの際、このマチオモイ帖企画がはじまったきっかけのお話を伺ったのですが、とてもドラマチックですてきな経緯だったので、なんだかボクなんぞが参加してもいいのかしらと恐縮していましたが、そんな素敵な企画への呼びかけに素直によろこんでワクワクもしていました。

今回の製作のために、折角だからと滅多にしない年末の帰省をして作品の舞台となる町を歩き倒して気が付いたのが、町に対する自分の記憶のあいまいさ。おまけに街並み、特に駅前や駅舎は開発されていて全く別のモノになっているし、道路が広くなっているようないないような、どこに何が建っていてなにがどうなっていたのかもよく思い出せない。ボクの知らぬ間にノスタルジーもスッキリと舗装整備されてしまったような感覚。

もともと住んでいたところがニュータウン開発の端っこだったので、道路の拡幅工事は中途半端にずっと続いていたし、バシバシ木が切り倒されたり、田んぼや果樹園は潰されて戸建て住宅が建ち並ぶという光景を小さい頃から目の当たりにしていたので、いったい何をもって町本来の姿というのか疑問に思っていました。今回の街歩きではトコトンそういうことを突きつけられたけど、だからといってこれらがネガティブな要素ではなくて、まぁ、しょうがないよなーと思っているんですけどね。なんと言ったってボクはいろいろを忘れ続けているから、変わり続ける町のどこを嘆いたらいいものやら取っかかりがないんです。んー、なんとも不思議な体験でした。別に不思議じゃないか。

さて、この作品は作家の川瀬知代さんと一緒に作っていて「itsuka,(いつか)」という、未来も過去も現在も指していないようなユニット名で参加してます。川瀬さんの素敵な絵が、変わりゆく町をやさしく肯定してくれていています。会場にお立ち寄りの際にはitsuka,による「つつじヶ丘・仙川帖」をぜひご覧くださいませ。1ページあたり7〜8秒くらいかけてご覧いただけるとちょうどよいペースかと思われます。ちなみに弊社代表の服部は「ふるえだい帖」という作品を、webトップページのムービーを撮影してくれた印藤正人さんも参加されていて「都井岬帖」という映像作品を出展されています。展覧会は今月最後の日曜日、26日まで開催されています。

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絵:川瀬知代

2012.02.08

多治見の山田隆太郎さんを訪ねて

2/6、bld.の定休日に、shopに仕入れさせてもらっている、
陶芸作家の山田隆太郎さんのアトリエを訪ねて、多治見まで行ってきました。

さん付けしておりますが、実は予備校、大学の同級生で、腐れ縁。
大学は建築やインテリアを学びながらも、卒業制作は焼き物、と変わり種。
卒業してからの出会いは堺市のクラフトフェア ”灯しびとの集い” 。
そこで彼の器達が、服部さんや文さんの目にとまり、現在shopで扱っています。
はじめは一輪挿しなどのシンプルな形から、最近では急須などの複雑な形まで。

アトリエを構え、日々、作家活動をしている彼を目の当たりにし、感情が高ぶり、
加えて、会う度に造詣が深くなっていくのが見てとれるので、同じものつくりの立場としても、とても刺激的です。

非日常な充実感を感じながら、
何か、grafに来てくれる方々に喜んでもらえることを、山田とできれば、、と思いつつ帰路に。

進捗あれば、こちらでまた紹介します。
shopへお立ち寄りの際には、山田の器達、少し気に掛けて手に取ってもらえると嬉しいです。

komatsu

2012.02.07

「grafと考える、豊かな暮らしのための試み」展

昨年より東京新宿のOZONEさん、岡山市のmoncifakaさんで開催させて頂いた展示会を1月21日より旭川のLessさんで北海道初の展示会を開催しています。 大阪のgraf bld.にお越し頂けない方々にもgrafのものづくりに対しての考え方や暮らしにまつわる物事など、ご来場頂いたみなさまに少しでも感じとって頂ければと考えております。 旭川のLessさんでは1月21日、22日にウッドナイフ作りのワークショップも開催、寒い中にも関わらず、沢山のご来場とご参加を頂くことが出来ました。


 

1月としては異例のマイナス20度という気温の極寒体験も初めてでしたが、北の国の人々の逞しさをひしひしと肌で感じた展示会でもありました。

 

 Lessさんでは今回スタイリストの石川 顕氏×graf企画でPalm graphics 豊田 弘治氏ペインティングのTROPEも石川氏によるスタイリングで展示しています。

こちらの作品は4月10日発売のCASA BRUTUS誌でも掲載予定で誌上でも販売予定となっております。

 

 

また2月18日(土)には弊社代表 服部 滋樹のトークイベントも開催致しますので、是非この機会にご参加頂ければと思います。

BLOG -Less | grafと考える豊かな暮らしのための道具 展

こうしていろいろな各地の方々と交流させて頂ける機会を頂き、お取引頂いている方々にも感謝しております。

この展示会は旭川の後、新潟のowlさん、仙台のAntique Showさん等々、順次巡回していきますので、是非ご高覧頂ければ幸いです。

(masuji)
 

2012.02.01

肥後橋から

朝起きて窓を開けると隣の家の屋根が濡れていました。外気の湿度や温度になんとなく春が近づいていそうな事を期待しつつ、止めている自転車のサドルが濡れていることをなんとなく疎ましく思って、今日は電車で出勤することにしました。駅を降りたすぐのコーヒー屋さんでの、いらっしゃいませから注文をして商品を受け取るまでのたったの1〜2分のやり取りが好きで、それを楽しみにしながら濡れた足元に気を付け歩きます。電車では昨日買ったばかりの本を読みました。いつもの出勤ルートでは無かったので、月初めの通勤途中の楽しみにしているいつものおじちゃんから買うBIG ISSUE最新号は明日以降のお楽しみに取っておきました。コーヒー屋に立っていたスタッフの人ははじめて見かけた方だったけど、楽しそうにしゃべりかけてくれてうれしかったです。途中立ち寄ったコンビニのお兄さんは夜勤明けなのかロレツがまわっていないのがとても気の毒でした。駅を降りてから10分弱で会社に着きますが、僕は早足なのでそんなに時間はかかっていないと思います。月初めなので午前中に今月のスケジュールの確認をわりとしっかり目にしました。早めのランチをするために入った2Fのカフェは気が付けばもう満席になっています。店内の賑わいをBGMにしながら、今日はこの記事を書いています。webトップページのムービーではオグルスノリヒデさんとthe teachersの冨岡さんがこんなことを歌っています。

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ゆっくりと歩いている 風が流れるままに
ゆっくりと歩いている 五月の大きな木の下で
ゆっくりとたたずんでる 風の音を聞きながら
ゆっくりとたたずんでる 君に歌ってあげるよ

肥後橋の道を毎日 川の横を歩き歩き
階段を昇りは下り 君は笑顔

ゆっくりと歩いている 雲が流れるままに
ゆっくりと歩いている 五月の太陽の下で
ゆっくりと寝転んでる 見上げる若葉のにおい
僕は考えてる 遠くで暮らす君のことを

肥後橋の道を毎日 川の横を歩き歩き
階段を昇りは下り 君は笑顔


肥後橋から
ogurusu norihide & the teachers eri tomioka