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人と人とのつながりを大切に考え、モノとその先にある作り手と使い手の想いが出会うきっかけを提供しています。

2012.06.25

ふたつとない出会いの手作り日傘 ~ Coci la elle 東ちかさんインタビュー ~

Coci la elle(コシラエル)のひがしちかさんの作る物は、やわらかで繊細な線とやさしい雰囲気で彩られています。しかしそのかわいらしい作風とは裏腹に、それぞれの作品からは生きることの喜びや弾けるような強いエネルギーが伝わってきます。不思議な力を持ち私たちの心を強く引きつけるその魅力の秘密を、彼女が作る日傘を手がかりにお話を伺ってみました。



私、競争とかができない人なので、どうせ何かやるなら誰もやらないものを、ひがしちかが作るものを作らないとって思っていたんです。でも、それが何なのかがわからなかった。絵描きになりたいとは思っていたけど、紙に描いても食べていけないし。でも日傘に描いてみたら発見があったんです。日傘はもともと好きなアイテムで、最初はかわいい生地を買ってそれを張って作ってみようとしたんですけど生地が高くて買えなくて。それだったら自分で描こうと思ってやってみたらスッとはまったんです、自分のやりたい事として。まわりの友だちも喜んでくれたし褒めてもくれて。おだててくれたのかな(笑)いろいろ考えていたことや状況とが自然と繋がったのかもしれません」。

押しつけがましさをまるで感じさせず、愛情の行き届いた作品たちは、既に自分と暮らしを共に過ごしてきたような親近感すら覚えます。それはきっと、作り手と使い手が物を通じてきちんとコミュニケーションが取れているから。物を作ることについてはどのように考えているのでしょうか。

縫い物やお料理といった日常生活で普通にある“作る”という行為のように、心がこもった物を作ることに挑戦をしたいです。ものを受け取る人も作る人も、その大切さをきちんと理解していて、例えばどこかにそれを忘れてしまったら見つけるまで必死になって探し続けるような、そういう気持ちにさせるモノを作りたいです。私の作るモノが作品なのか商品なのか立ち位置がよくわからないと言われる事がありますけど、でも私はモノだからいいなって思うんです。一点物だけど、ちゃんと日常で使えるモノということが私にとって意味があります」。

今回の展示会開催は、grafが家具に使用しているファブリックを使ったオリジナル日傘の製作をお願いしたことがきっかけでした。家具では見慣れた生地が、生き生きと新しい表情を見せてくれています。

家具の生地は厚みがあったり特殊な加工がしてあったりと大変でしたが、楽しみながら作ることができました。色や素材感がかわいかったので刺繍や絵を描いたりするのではなくgrafさんの雰囲気などをイメージしながら、絵を描くような感覚で素材を切って貼り合わせていきました。ちなみに今回の展示タイトルにもある“木陰”とは、つまり“日傘”のことです」。

愛娘のいろはちゃんと一緒に設営してくれた展示会場は無邪気さに溢れ、まるでひがしちかさんのおうちにいるような雰囲気に仕上がりました。

たしかに私の部屋みたいな感じかもしれませんね、娘の落書きもあるし(笑)。でもこういう全てが私にとっては自然なことなんです。娘の存在はもう、自分自身と切り離しては考えられないです。仕事場にいるときでも、ご飯を作ったり食べたりしているときでも常に娘の存在が私の中にあります。彼女の存在と私のすることとの間には境界線はなくて、全てが繋がっている当たり前のこと。物を作って人に何かを訴えるときは本心でやらないと何も伝わらないじゃないですか。格好つけてもしょうがないし。私は私でしかないと思っているので、コシラエルは私の本心や私のありのままの部分が素直に相手に伝わってしまってもいいかなと思っています。私が作っているという実感がきちんとあって、そして素敵なもので、たのしくて、あんまりどこにもなくて。そういう感じがいいなって思います」。

力まず自然で愛に溢れたCoci la elleの魅力。それは娘へ注がれる愛情と同じ強さを持った気持ちがそのまま創作にも込められているから。魔法がかけられたような不思議な手触りを秘めている理由も、そんな母性と全身全霊で打ち込む誠実さが作品を伝って私たちの感覚に直接訴えてくるからなのだということを確信しました。

 

ひがしちか
長崎県出身、1981年生。
文化服装学院卒業後アパレルを経て絵を描きだす。
2010年7月 日傘屋Coci la elleを立ち上げる。
2011年2月 初のアイテム、スカーフをリリース
2011年11月 Ateliere&gallery Le lieuを始動
2011年12月 Nidi galleryにて個人の作品を発表

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Coci la elle とgrafの作る小さな木陰展
会期 / 開催中 〜 7月8日(日)
営業時間 / 平日 (火–土) 12:00–20:00、日・祝 12:00–19:00
定休日 / 毎週月曜日
会場 / graf bid. 3F 小部屋(大阪府大阪市北区中之島4-1-18 graf bld. 3F)
入場 / 無料
お問い合わせ / graf Shop
tel. 06-6459–2100 mail. shop@graf-d3.com


 

 

 

2012.06.14

Birbira “DOKI”

真っ白な釉薬で仕上げられ謎めいた存在が目を引くこちらの植木鉢は、大阪を拠点に活動するアーティスト、Birbira(ビルビラ)さんの作品です。愛嬌のある不思議なモチーフが施され、独特な雰囲気を醸し出している“DOKI”と名付けられたこの器。気まぐれのように無邪気な表情は私たちを和ませ、素材感を残す質感からは作家の息づかいや作り手としての想いなどが直に伝わってきます。見慣れた観葉植物も、原始的な土器のようなDOKIと共鳴したかのようにこれまで気が付かなかった個性を見せてくれ、暮らしの中での植物という存在をより親密なものとして意識させてくれます。作品や植物などプリミティブなものと触れ合う、そのふとした瞬間に訪れるいつもとは少し感覚の違う時間の流れは、つい忙しくなりがちな生活の中に瞑想にも似た心の落ち着きを私たちに与えてくれます。そんなひとときが暮らしにそっと寄り添うことで、私たち自身が未だ気が付くことのない個性も豊かに育まれていくのではないでしょうか。


Birbira  “DOKI”

price(税込) / size(cm)
S ¥4,200 / φ11 × H15~22 
M ¥5,000 / φ14 × H18~25  
L ¥7,000 / φ17 × H20~28  
LL ¥15,000 / φ22 × H25~32

 

 

Shop&Kitchen

OPEN / 11:00 - 19:00
定休日/ 月曜日(祝日の場合は翌日休)
大阪市北区中之島4-1-9 graf studio 1F
お問い合せ
tel. 06-6459-2100
shop@graf-d3.com