Shop

人と人とのつながりを大切に考え、モノとその先にある作り手と使い手の想いが出会うきっかけを提供しています。

2016.04.07

日々をつくるシャツ "MUYA" exhibition and sale

本日4月7日より、「日々をつくるシャツ "MUYA" exhibition and sale」がスタートしました!
大阪のメーカーから独立し、和歌山にて生まれたアパレルブランド”MUYA(ムヤ)”。
「「水」のような何にも属さない、着る人のスタイルで変化し、姿や表情を変えるもの」をコンセプトに作られています。
整然と並ぶシャツたちからは、ものづくりに対する誠実さと自然体な柔らかさが感じられます。
ぜひ店頭にてご覧くださいませ。

日々をつくるシャツ "MUYA" exhibition and sale
期間 / 2016年4月7日(木) - 2016年4月17日(日)
※16日(土)17日(日)はデザイナーが来店します。
時間 / 11:00 - 19:00
場所 / graf (大阪市北区中之島4-1-9 graf studio 1F tel.06-6459-2100 )
定休日 / 毎週月曜日(祝日の場合は営業、翌日休)
問い合わせ / graf shop
tel.06-6459-2100
mail.shop@graf-d3.com

MUYA / 撫養健太
1982年 和歌山県生まれ
2014年 服(MUYA)と写真にて独立。地元和歌山県白浜町にてショップ兼撮影スタジオを持ち、
服作り、写真撮影を日々の活動とする
http://muya.jp
 

2015.06.05

引き菓子、プチギフトのご注文を承ります!

kitchenでは引き菓子、プチギフトのご注文を承ります。
ご予算に合わせてオリジナルパッケージでお作り致します。


カヌレ・チョコカヌレ・レモンカヌレ 各1個


塩バターキャラメルチョコクッキー 1個



レモンパウンドケーキ・醤油パウンドケーキ 各1個


カヌレ 2個 塩バターキャラメルチョコクッキー 1個


カヌレ 3個

特別な日にこだわりのギフトを贈りませんか?
お気軽にお問い合わせ下さいませ。

< お問合せ >
graf kitchen
tel : 06–6459–2100
mail:jun_nakano@graf-d3.com
担当 : 中野

 

 

2015.05.24

アクセサリー"MMAA"が生まれる背景

5月1日(金)から始まる展示企画「MMAA exhibition」。
デザイナー前田真理子さんのつくるアクセサリーは普遍的なかたちをモチーフに作られます。
図形のような直線と曲線、円や四角の組み合わせにより表現された「oto」、
地面や石にみられる荒々しい自然を連想させる「ground」。
どちらも同じ樹脂という素材を用いながら違った手法で作られ、そこから生まれる表情の違いのおもしろさ。
どちらも日々目にする身近にあるかたちですが、それは一見して対照的にも思えます。
しかし彼女のつくるものには共通するなにかが感じとれるのです。
一体、どんなものからインスピレーションをうけ、何を感じているのか。
彼女のバックグラウンドから探ってみました。















生まれ育った場所の近くにある阿蘇山の噴火の様子と、様々の国の地面。
地面の表情から、気候や風習、経済状況などが透けて見えてくると前田さんはいいます。

その視点や温度には一貫性があり、揺るぎない強さを持っています。
だからこそ、彼女のアクセサリーを身につけたときに感じる
あの新鮮な存在感が生まれてくるのではないでしょうか。

いよいよ開始まであと1週間です。
受注にてお伺いするものと店頭にてその場でご購入いただけるもの、そして一部現品限りの商品もご用意しております。
ぜひお誘い合わせの上、お早めにお越しいただけますと幸いです。

みなさまのお越しを心よりお待ちしております。

________
MMAA exhibition

期間 / 2015年5月1日(金)- 5月10日(日)
※ゴールデンウィーク中は休まず営業させていただきます。
※5月7 日(木)臨時休業日
時間 / 11:00 -19:00

作家在廊日 / 5月1日(金)・2日(土)
場所 / graf (大阪中之島4-1-9 graf studio 1F)
お問合せ /graf shop 

tel.06-6459-2100
mail.shop@graf-d3.com

<opening reception party>
会期初日は作家の前田氏をお迎えし、営業時間を2時間拡大し、ささやかなオープニングパーティーを開催いたします。どなたさまでもご参加できますので、ぜひみなさまお誘い合わせの上、お越しくださいませ。
日程 / 2015 年5月1日(金)

時間 / 19:00 -21:00
Facebookイベントページはこちら
※事前予約不要

MMAA (エムエムエーエー)
前田真理子 / maeda mariko
日本大学芸術学部卒
2013年 MMAA立ち上げ
2014年 本格的に活動スタート
現在「 oto 」「 ground 」という2つのseriesを展開
WEB : http://maedamariko.tumblr.com/

FACEBOOK : http://www.facebook.com/mmaa.maedamariko
INSTAGRAM : https://instagram.com/mmaa_maeda/
 
 

 

2015.04.09

「MMAA exhibition」開催します!

5月1日(金)から10日(日)まで展示企画「MMAA exhibition」を開催致します。

“MMAA”は、デザイナー前田真理子さんの手がけるアクセサリーブランド。現在「oto」「ground」という2つのシリーズを展開しています。

音をテーマに素材から作る「oto」は、樹脂の中にやわらかな布を閉じ込めています。柔らかいはずの布が硬いこと。形のない音の形を見つけること。そこから何が見えてくるのかを探る、実験のようなシリーズです。

地面をテーマにアクリルを手作業でひとつひとつ削り出して製作している「ground」。アクリルは熱で溶け、冷えて固まる性質があり、大地を構成するひとつである溶岩もまた、熱で溶けて冷え固まります。自然と科学。遠いようで近い性質に魅力を感じ、熱で削り、炙り、形を作っています。











今回の展示では、こちらに掲載した商品以外も多数ご用意しております。また、本展示に合わせて、新作の「oto」のピアス、「ground」のリングも発表。(店頭でご購入いただけるものと、受注にてお伺いするものとがございます。)
写真では伝えきれない、独自の表現方法とマテリアルの表情を、ぜひ直接ご覧ください。
みなさまのお越しを心よりお待ちしております。

________
MMAA exhibition

期間 / 2015年5月1日(金)- 5月10日(日)
※ゴールデンウィーク中は休まず営業させていただきます。
※5月7 日(木)臨時休業日
時間 / 11:00 -19:00

作家在廊日 / 5月1日(金)・2日(土)
場所 / graf (大阪中之島4-1-9 graf studio 1F)
お問合せ /graf shop 

tel.06-6459-2100
mail.shop@graf-d3.com

<opening reception party>
会期初日は作家の前田氏をお迎えし、営業時間を2時間拡大し、ささやかなオープニングパーティーを開催いたします。どなたさまでもご参加できますので、ぜひみなさまお誘い合わせの上、お越しくださいませ。
日程 / 2015 年5月1日(金)
時間 / 19:00 -21:00
※後日Facebookにてイベントページを立ち上げます。
※事前予約不要

MMAA (エムエムエーエー)
前田真理子 / maeda mariko
日本大学芸術学部卒
2013年 MMAA立ち上げ
2014年 本格的に活動スタート
現在「 oto 」「 ground 」という2つのseriesを展開
WEB : http://maedamariko.tumblr.com/

FACEBOOK : http://www.facebook.com/mmaa.maedamariko
INSTAGRAM : https://instagram.com/mmaa_maeda/
 
 

2014.11.09

対談:岡本菜穂(SIRI SIRIデザイナー)× 服部滋樹(graf代表)

コンテンポラリーな作品を発表するジュエリーブランド、SIRI SIRI。工芸技術をそれと感じさせない自然さでデザインや構造に昇華させた作品からは、デザイナー岡本菜穂さんが感じ取った時代感が、新しい主張となって伝わってくるようです。graf代表の服部滋樹もそんなSIRI SIRIの作品の持つ力に魅せられた一人。お互いのルーツを探りつつはじまった対談は、ものづくりに対するリスペクト、そして創作の根源的なところへと発展していきました。


ビールを飲みながら和やかにスタート。
 

服部:なんか、物怖じしなさそうな顔つきしていますよね。
岡本:そうですか?そうかもしれませんけど(笑)
服部:何か、あまり時代とか周りの空気に影響されないような気がする。
岡本:そんなことないですよ。いちおう流行とかは見ますし。さっきもクリスチャンディオールの今年の秋冬コレクションとかも見ていましたし。
服部:それは仕事としてという意味だよね。
岡本:まぁ、そうですね。
服部:岡本さんのその雰囲気って、いったい何なんだろうなって思って。
岡本:最近あるインタビューを受けたときにした話なんですけど、小さい頃のうちの方針だったのかはわかりませんが、例えば両親と買い物に行ったときに親が私の服を選んだという経験がないんです。親はただ待っているので、私が自分で選んで、これくらいの金額だったら買ってくれるかな?とか考えたりして買っていました。
服部:小学校のときからそうだったってこと?
岡本:物心がついたときから親が選んでくれたということは一回もなかったですね。そういうことが普通の家庭でした。
服部:お金の価値とか感覚の教育なのかな。
岡本:きっと縛りたくなかったんだと思うんですけどね。自分で判断しなさいとか、そこまできつく言わないけど、そういうことを言いたかったのだと思います。だから小さなものでさえ自分で選ばなかったことはないです。逆に人が選んで、これ着なさいとされる方が気持ち悪いというか、苦手なんです。


 

岡本:ところでおいくつなんですか?
服部:44です。岡本さんは?
岡本:私は33歳です。いくつの時が一番よかったですか?自分にとってこの時代は輝いていたなっていうのはありますか。
服部:難しいな。どの時代もよかった気がする。そんな気がする。わからないけど。
岡本:さっき雑談のときにお話していた、建築やプロダクトに対して熱い想いを持っていた22~3歳の頃からgrafに至るまでというのは、服部さんにとってどういう経緯があるんですか。
服部:grafみたいなチームの構成は、既に学生の時に思いついていて、こんなチームが出来たらいいなというボヤっとしたアイデアを「こいつとなら一緒にやっていけるかも」と感じた友だちたちに話しをしていたんですよ。よく少年探偵団みたいなチームをつくりたいって言っていました。岡本さんはいくつの時からですか、SIRI SIRIをはじめたのは。
岡本:SIRI SIRIは2006年からなので、25歳とかですかね。24歳かな。
服部:一人でやろうという気持ちでいたんですか。
岡本:一人でやろうという気があったとか、そういうことではなかったですね。もともと建築やインテリアが好きでそういう学校にも行っていたんですけど、授業内容に馴染めずデザインすることがすごく苦痛になってしまって。その一方でファッションが好きで、古着やアンティークのものも大好きだったので、学生のときにアンティークのジュエリーをイタリアから輸入しようとしたこともありました。イタリアまで行ったのにいろいろあって輸入は出来なかったんですけど、その頃から自分にとって表現とは何なのかということを考えるようになりました。とりあえずいろいろやってみようと思った中で、たまたまジュエリーをつくってみたという感じです。インテリアも建築も、デザインをする人とつくり手の人というのは別々ですよね。設計する人がいて大工さんがいるように。なので自分でつくるという考えは元々ありませんでした。デザインしたものをつくってもらう。私の場合は東京に生まれて東京に住んでいるから、技術がいっぱいある東京の下町に自分がデザインをしたものをつくってもらえる場所を探しました。そこで出会った工場がたまたま江戸切子の工場だった。そんな偶然の出会いで最初から江戸切子を使ったバングルなどを制作していました。


江戸切子の技法で表面をカットしたガラスのバングルとリング。grafでも大変好評でした。
 

服部:最初の作品を発表したのはいつ?
岡本:スパイラル(青山)がやっているSICS展です。2006年ですね。出展したときは、自分が思っている以上にものをつくっている人がたくさんいるんだなって思いました。たくさんの出展者がいる中で、私は結構すっきりとした見せ方をしていて「しまったなー」と思いながらただ座っていました(笑)。そうしたら、たまたまトゥモローランドの方が通りかかって興味を持ってくださって、商品のことを説明するとバイヤーの方を紹介していただけることになったんです。私は商品化をするつもりはなかったんですけど、バイヤーさんに見せるならきちんと生産ラインを整えないといけないと思ったので、職人さんに量産するかもしれないということを伝えました。値段の付け方もわからなかったので、バイヤーさんに直接意見を聞かせてもらって、その場で計算して価格を付けるという感じでした。でも、けっこうな金額がするのにいろいろと買ってくださったんです。そんな出会いをきっかけにしてジュエリーデザイナーの道を進むことになりました。もちろん、そのとき私はジュエリーデザイナーになるつもりではなかったんですけど。
服部:いいきっかけを掴んだんですね。
岡本:いろいろな人に会っているうちに、自分の好きなものにたどり着いたりすることがあるんだな、と最近よく思います。コンテンポラリージュエリーって、私はそこまで好きだという感覚はないんです。でもだからこそ自分のしていることを客観的に考えることができているのかもしれませんね。服部さんはきっかけとか、なにか取っかかりみたいなことってありましたか。
服部:僕はもともとデザイン業界ではなくて彫刻をやっていたんです。高校生のときにイサムノグチに出会ったことがきっかけですね。僕がなぜ空間や建築を好きなのかというのもイサムノグチの影響です。彫刻というジャンルに対する憧れではなくて、彼が彫刻家でありながらプロダクトやランドスケープ、建築も舞台美術もやっていることに衝撃を受けたんです。彫刻というのはひとつのカテゴリーのはずなんだけどジャンルを跨いでしまう。しかも一人の人間の才能がかなりのバイタリティーでいろんなことを横断しているのがおもしろいと思って彫刻を選んだんです。
岡本:あの時代の人たちって結構、いろんなジャンルに跨ぎますよね。
服部:そう。例えば、丹木健三が建築のための家具をつくったりすることも昔は普通の話だったしね。そういうことを家具メーカーの人と話をすると「服部くんの時代は可哀想やなぁ」と。「丹下なんて設計が終わったら建つまでの4、5年の間に自分で粘土をひねって家具のデザインをやっとったんよ」って。そんな余裕があったから完成度が高いんだって言ってた。時代がつくるものっていうのは確かにあるなって思う。


 

服部:さっき自分のやっていることを客観視しているというようなことを言っていたけど、でもそういうことができるのは、たぶん岡本さんが時代を感じる能力が高いからだと思うな。時代感を知らなかったら、たぶんコンテンポラリーを選ばないはずなんですよね。コンテンポラリージュエリーに特に興味がないとは言いながら、自身が解釈している建築的構築方法や空間認識とかを、極めて自分の小さなスケールの中で表現出来るということを見つけらけれたのは、時代感を感じる能力がかなり優れていたからだと思う。
岡本:褒められました(笑)。
服部:僕、分析するのが好きなんですよ(笑)。でもリサーチのオリジナリティがなかったら、アウトプットのオリジナリティも無いはずでしょう。他のモノとの差なんて生まれないと思う。
岡本:よくインタビューの時に、なぜ建築の世界からジュエリーの世界へ?みたいな話をされることがあるんですけど、自分の中ではこれがすごい自然な流れなんですよね。ジュエリーをつくることがどういう経緯だったかというのは説明できるんですが、自分がどういう感覚でそうなったのかというのは、自然な流れです、としか言えなくて。なので、今、服部さんにおっしゃっていただけたことは、自分ではなかなか言葉にできなかったところでもありました。


新作のアクリルを使ったリング
 

服部:実は僕、アンティークも大好きで、19歳のときにはじめてやったアルバイトがアンティーク家具の修理なんです。
岡本:マニアックな19歳(笑)
服部:でもこの修理っていうのがデザインや家具の構造を覚えるための勉強になったんです。18世紀の家具をばらして組み立て直すてことを延々とやらされたんですよ。今の日本におけるリペアの技術がどれくらいのものかはわからないんだけど、イギリスとかだと18世紀当時のものを修理するんだったら18世紀の木を使うという当然のことをやっているんです。脚が折れたら、その椅子と同じ時代の木を使って直すっていうことをやっているんだけど、でもそういうことだと思うんですよ。アンティークというのはそういう精神が下地になってデザインがあるのでおもしろいなと思うんですよね。
岡本:やっぱり、いいつくりの物ってリペアできる物になっていますよね。そういうものをSIRI SIRIでもつくりたいと思っています。よく、昔の家具を娘さんが嫁ぐときにリペアしてもう一回使うこととかありますけど、それってすごく素敵ですよね。けっきょく椅子一脚買うのと同じくらいお金がかかるんですよ。ひょっとしたら新しいモノを買った方がいいかもしれないのに、そうしない。思い入れのあるモノとのそういう付き合い方が素敵だなって。SIRI SIRIも修理を依頼されることがあるんですけど、やっぱり壊れてしまったらリペアをして使って欲しいです。そういうことに値するようなものづくりをきちんとしないといけないなと思いますね。
服部:「今のものをつくる」ということと百年先のことを考えてどうつくるか、というのは全然違うもんね。でもね、それってたぶん建築という分野にいたことも大きいんじゃないですか。例えば図面を描いて、工務店さんに渡す、大工さんに渡す、そして出来上がる。でもその手渡す図面自体にどれだけの精度があるかによって変わっちゃうことってあるんですよ。だから、その設計がどこまで先のことを考えているものなのか、というその精度が大事なんですよ。
岡本:そうですよね。私も職人さんによって図面がいい人、ちょっと立体にしたほうがいい人、立体的なスケッチの人がいい人とかモップアップをつくって渡したほうがいい人、いろんな方がいらっしゃるんで、その方によって変えていますね。そういうところは建築的なやり方なのかもしれません。大分県の竹細工職人さんと仕事をしたときの話なんですけど、幅2mm以下の竹ひごを網代(あじろ)に編んでシート状にしたものをアクリルの中に封入するのですが、その竹のシートの端の始末を「フサフサしている様に見せたい」と伝えたかったんです。一点ものだったらそのフサフサをニュアンスで表現できるんですけど、やっぱりプロダクトとなると一つずつがほぼ同じように再現されないとだめなんです。アクリルに入れるときもアクリルの職人さんが困ってしまうので、ここの重なりが2.5mm、次のここが1.5mmとかすごく細かくやりました。もう気絶しそうになるくらい。
服部:でもその設計精度の高さがコミュニケーション力だと思うし、そのコミュニケーション力すらも感度が高いんだと思うな、それ。いろんなアンテナを張っているのはすごくわかるし、岡本さんのアウトプットの巧妙さはやっぱりインプットの違いにあるような、そんな気がしますよ。


国産の高品質なアクリルの中に竹を封入したBAMBOOコレクション
 

服部:ちょっと違う話をするけど、コンテンポラリージュエリーの世界ってさ、例えばベルリンやオランダのコンテンポラリーってモノではなくなったりしているじゃない?タトゥーやピアッシングとか、そういうことがコンテンポラリーと言われるようになっていて、片やリサイクルのコンテンポラリー(ジュエリー)というのもある。岡本さんがつくっているのはコンテンポラリーだけど、すごくオーセンティックだと思う。特に新しい機能を備えているわけでもないし、構造として何か新しいわけでもない。でもバウハウスを想像させるとか、マテリアルマジックみたいなことを考えていることとか。なんかいろいろあるなと。
岡本:私、基本はとにかく使えることが一番だと考えているんです。どんなにいいデザインでも使えないと意味がないって。私自身、アンティークのジュエリーがすごく好きで、よく身に付けるんですけど、アンティークジュエリーってつくりが華奢だったりするんです。SIRI SIRIはアンティークにオーセンティックな実用性という部分が掛け合わさっているから、日常で使えるものの雰囲気をまとっているのかなと思います。
服部:なるほど。だからと言って機能的なわけじゃないもんね。
岡本:はい、ちょっと説明が難しいところなんですけど。
服部:すごくいいですよね。大好きです。なんとなくこう、目指すところというか、やりたいことも理解をしているんですね。
岡本:震災以降は考え方も少し変わってきました。それまでは効率について考えることがけっこう好きだったんですよ。バウハウス的な考え方というか、効率よくデザインをして職人さんが効率よくつくれるようにという感じに、効率も含めてきれいなデザインを求めていたところがあったと思います。でも、ちょっと違うんじゃないか?と。時代がもう少しゆっくり進んでもいいんじゃないかと考えるようになってきました。ゆっくり人生を過ごすということが、今は「あり」になってきたな、という気がしています。その考え方があんまりなかったんですよ。けっこうイケイケ感があったんで。
服部:まぁ25歳くらいから始めたのならそうなるよね。
岡本:なので、そこからちょっと視野を広げようと思って、人と会うことに対して積極的になりました。インプットの仕方を変えるというか、モノじゃないコミュニケーション、ものづくりをする人たちでも、むしろジュエリーと真逆にあるような人たちと触れあうことで新しいものが生まれるかもしれないと思うようになりました。ものづくりの人たちだけでいたら、モノからしかインスピレーションを得られないように思うんですよね。今の時代って一つのことに没頭して、没頭しすぎて突っ走るというのは、なんかちょっと違うような気がするんです。
服部:それが今の時代感なんだと思うよ。
岡本:次の世代はどうなっていくんでしょうね。


 

服部:次ね。今がソーシャルと言われているなら、たとえば地球のどこかの民族が築いているマイクロコミュニティーが持続している理由や組織構造とかが参考になるのかなって思っているんだけど。
岡本:コミュニケーションの範囲が小さくなっていくってことですか?
服部:そうそう。
岡本:それはあるかもしれないですね。
服部:マイクロコミュニティーでも、お祭りやお供え物があったりとか、風習っていうのがあるでしょ。そのお供え物には、確実にそのためのコンセプトをもった装飾があったりするじゃない。それってジュエリーの要素もすごく大きいような気がする。
岡本:遺跡から出土されるものって、だいたい壺のかけらとジュエリーのかけらとかそういうモノだったりしますよね。
服部:人間の生活、暮らしの隣にぜったいあったわけでしょ。
岡本:そうですね。食べ物ではないけど、すごくいらないものでもない。なくてもいいけど、昔からなにかしら人間に必要だったものだと思いますよね。
服部:欲を言えば、その日用品の中にホスピタリティーをフォローしてくれる要素があればいいんだけど、それはたぶん実現しない。だから、装飾とか身に付けるものがそういうホスピタリティーを持ってくるとか、そういう方向に進んでいくとけっこうおもしろいんじゃないかな。
岡本:今は無駄なものを買わない、みたいな風潮がありますけど、やっぱりSIRI SIRIはSIRI SIRIで買ってくださる方もいるし。そういうのは、えーと…。(考える)
服部:でも、単なる装飾でもないでしょ?むしろもうちょっと…
岡本:なんだか全部ポジティブに捉えてくださってありがとうございます(笑)。
服部:今度、大阪に来る時、連れて行きたいんですけど、国立民族学博物館に。
岡本:大阪の本場の方は行ったことがないです。
服部:あ、東京でも展覧会やっていたよね。
岡本:その時とその前にも、葉山の美術館(神奈川県立近代美術館 葉山)にビーズのものを集めた展覧会があって観に行ったんですが、それにかなり感銘を受けて。最近、国立新美術館に来ていた展示(「イメージの力―国立民族学博物館コレクションにさぐる」)も、時代とか部族の系譜に則った展示ではなくて、美としての感覚で展示がされていておもしろかったです。
服部:うん。民博(国立民族学博物館)は絶対にヒントになるから行って欲しいな。
岡村:現代社会のようにいろんなものを見てつくられたものとは違うじゃないですか。モチーフが葉っぱとか土とか海とかだったり、どうしてあんな風に人間が細長くなったりしているんだとか。どれを見ても抽象化する想像力の強さに圧倒されます。


2014年8月、ギャルリー・ヴィーでの夏のイベントで期間限定販売した藤のバッグ
 

岡本:クリエイターだと、単純に造形を…、彫刻なんかが特にそうだと思うんですけど、できるだけ自分のオリジナルの、自分の「生きている力」だけをつくりたくなると思うんです。できるだけ。でも、現代に生きているからいろんな要素が入ってきて、そうではないものができてしまう。だからこそ、できるだけ私は純粋な造形美みたいなものを求めたいっていう理想があります。だからああいった展示をみていると、本当にすごいなと思うんですよね。
服部:でも、そういう風に考えているのは意外だったかも。彫刻の場合、スカルプチャーとオブジェクションというふたつのタイプがいるんですよ。スカルプチャーは削る。そもそもコンセプトはなくて、むしろ削り出している中にある真実を求めてつくる。オブジェクションっていうのは、そもそも編集することを前提につくっているから、その時代で起きていることの組み合わせで生まれるものが出来上がる。だから今の時代はオブジェクションの方なんだよね。
岡本:そう、そっちをやらなきゃと思っているんです。私、後世から残っている作品などは純粋な造形美があるから今も存在しているんだと思っていたんですけど、編集をする力、作品以外からもたらされる力でモノの価値がつくられるということを最近知りました。
服部:西洋にある彫刻って政治的なことも絡んでくるから、権威を持っている人を彫った像とかはその人の象徴性を愚像的につくりだすわけだし。リアルというよりアンリアルな像だと思う。
岡本:編集する能力が必要ですよね。今の時代は特にアンリアルの方が強いですから。でもやっぱり本当に手を動かして絵を描いたり、形をつくったりする者としては、やっぱりリアルへの憧れというは、必ずあるんじゃないかなと思います。
服部:あなたみたいな人がいなくなったら、ものづくりの世界はおしまいのような気がする。
岡本:(笑)バランス感覚って言うんでしょうかね。どっちもあるとすばらしいものができるんじゃないかなと思っています。


 

岡本菜穂(SIRI SIRI デザイナー)
建築家で抽象画家の父の影響で、幼いころよりアートやデザインに囲まれた環境で育つ。 桑沢デザイン研究所スペースデザイン科在学中、より身近な自分自身の身体に近いもののデザインに対する興味が高まり、ジュエリー創作に向かう。 2006年 ジュエリーブランド「SIRI SIRI」を発表。 建築、インテリアデザインを学んだ経験を活かし、日常の身のまわりにある素材をジュエリーに昇華させる独特な世界を展開する。
http://sirisiri.jp/


服部滋樹(graf代表 クリエイティブディレクター)
1970年生まれ、大阪府出身。美大で彫刻を学んだ後、インテリアショップ、デザイン会社勤務を経て、1998年にインテリアショップで出会った友人たちとgrafを立ち上げる。建築、インテリアなどに関わるデザインやブランディングディレクションなどを手掛け、近年では地域再生などの社会活動にもその能力を発揮している。京都造形芸術大学芸術学部情報デザイン学科教授。
 

SIRI SIRI 受注展示会 JEWELRY IN MY LIFE 2014
会期 / 12月11日(木) - 12月25日(木)
時間 / 11:00 - 19:00
場所 / graf(大阪市北区中之島4-1-9 graf studio 1F)
お問合せ / graf(tel. 06-6459-2100 mail. shop@graf-d3.com

前回記事: http://www.graf-d3.com/shop/entry/931

 

 

2014.04.19

インタビュー:curry-lab 泉井秀介

幼少期からのカレー好きが高じて、学生の頃からクラブなどでカレーのイベントを開催するなど、カレーとスパイスを軸に個性的な活動をしてきた泉井秀介さん。現在では歯科医師として働き、スパイスの研究をしながら、独自に開発したミックススパイスを商品化するなど、精力的なスパイスの普及活動に勤しんでいます。FANTASTIC MARKETでも常連の泉井さんに、カレー愛に満ちたお話を伺いました。



泉井さんのcurry-labとしての活動やスパイスのことなどについて、聞かせていただきたいと思っています。泉井さんはスパイス研究家として活動されていますが、ご職業は歯科医師でしたよね。
今は歯科医師として臨床に携わる一方で、大学で歯周病予防素材としてのスパイスの機能について研究をしています。例えば、カレーに含まれるターメリックの成分であるクルクミンは抗菌作用や抗炎症作用など様々な役割を持つことが明らかになってきているんですよ。

スパイスと出会ったのは、大学で研究を始められてからですか。
いえ、それよりもずっと前です。今はスパイス研究家として活動していますが、以前はカレー研究家という立場でした。研究というか、活動というか、本当に単なるカレー好きだったんですけど。

その当時はどんなことをしていたのですか。
今から10年以上前の話ですが、関西中のカレー屋さんをひたすら食べ歩いたり(笑)。ピーク時は3年間で1000軒くらい!あとは理想の味を求めてカレーを自分でつくったり、カレー好きを集めてカレーイベントを開いたりといった感じですね。当時、僕は個人でブラジル音楽のレコードを輸入して販売するという仕事をしていたのですが、自分の好きだったカレーと音楽を合わせたイベントをやったら面白いんじゃないかと思ってイベントをやりはじめたことがcurry-labの活動のきっかけだったように思います。文化系カレーイベントの走りみたいなもんです(笑)。そのイベントに京阪神エルマガジン社の方が遊びに来てくれたことがきっかけで「音楽とカレー」をテーマにした連載記事を雑誌『Lmagazine』に書かせていただいたりもしていました。

音楽とカレー(笑)。普通のようで普通ではないような。
カレー屋さんにはわりと音楽好きな方が多いんですよ。音楽とカレーの共通点を探していくといった記事を書いていました。店主に個性的な人が多すぎて苦労した面もありましたが、とても楽しい経験でした(笑)。

おもしろいですね。共通点はどんなところにありましたか。
いろいろと考えは巡り巡ったんですが、けっきょく何だかよくわかりませんでした(笑)

でもそう考えるのは、わからないでもないです。音楽に於ける音の構成要素だったり、カレーのスパイスなどのブレンドとか。周波数とか味覚に何か関係があるんですかね。そんなものはないか。
音楽をやっている人がつくるカレーというものは、ある種独特です。例えば、味を高音、中音、低音、と分けて捉えていたり、今日のカレーは高音が足りないとか、中音の膨らみがないだとか、そういう感覚的なイメージで捉える方が多いですね。

素材をミックスするということが共通しているんですかね。ところで、現在の歯科医師というご職業が少し意外な気もするのですが。
医療関係には元々興味があったんです。レコードの仕事が落ち着いてきたころに大学に入り直すことにして今の大学の歯学部を受験しました。もし受験に落ちたら友だちとカレー屋をやるつもりだったんです(笑)。

歯科の分野とスパイスの研究はどのようにつながっていったんですか。
大学3年生くらいの時だったと思うんですけど、研究室に配属されて行う実習で僕は細菌学教室に配属されて、そこでしばらく研究をすることになったんです。はじめは普通に細菌の研究をしていたのですが、当時の上官の先生が偶然、僕が出演しているテレビ番組を見てスパイスの研究を勧めてくれたんです。

テレビにご出演もされていたんですね。
カレーに関することでテレビに出ることはちょくちょくあったのですが、大学では公言していませんでした。それで、偶然そのテレビ番組を見てくれていた先生から「ターメリックに抗菌作用があるということは民間伝承として知られているけれど、それを科学的に証明している論文はほとんどないから、そういう研究をやってみたらおもしろいんじゃないのか」と言ってくれたんです。そんな経緯で、虫歯菌とターメリックの関係について調べはじめたことがスパイス研究のスタートです。実際の話、ターメリックは虫歯菌の成長を抑制する効果があるんですよ。

へー。スパイスっていろんな効能があると聞きますが、よく知りませんでした。
スパイスはおいしいだけではなく機能性食品としての側面もあります。ターメリックはもちろん、クローブやカルダモン、ナツメグなどなど、それぞれのスパイスに個性的な効能があると考えられています。

おいしいくて機能性食品でもあるって、薬草みたいですね。
スパイスには、ウコンの名でも知られるターメリックをはじめ、漢方と共通するもの多いですし、いわば食べる生薬みたいな一面もあります。スパイスは食材の臭い消しや、防腐を目的として、気温が高くて衛生環境がそれほど良くない地域で使い方が発展してきたのも納得できる話です。

種類が多くてたのしそうですが、素人にはどれをどう使ったらいいのか、使い方を覚えきれるのか、ちょっとハードルが高く感じてしまいます。
そうなんです。なので、どうしたらより多くの方に、もっと気軽にスパイスを使っていただけるのかを現在、考えているところです。一般の方にスパイスをポンとお渡しても、なかなか料理に使えないですよね。だから、そういったところが今後の検討課題です。和食に合うスパイスの提案だとか、そういう感じで使ってもらえたらおもしろそうですけどね。

ちなみにFANTASTIC MARKETで販売されているファンタスティックマサラには何がブレンドされているんですか?
クミン、コリアンダー、ターメリック、フェンネルと、他4〜5種類のブレンドにオレンジピールも入れました。オレンジピールは華やかな香りがして爽やかです。いつも明るくて楽しいマーケットをイメージして配合しました。

マサラっていわゆる、ミックススパイスなんですよね。料理にはどのように使うのが一般的なんですか。
主に料理の最後に香り付けとして使うことが多いですが、これひとつあれば、本格的なインドカレーはもちろん、家庭のルーでつくったカレーのインド感をグッとアップさせたり、お鍋や炒め物などにも使うことができます。ただ、スパイスを料理に使うとなると、スパイスをメインにしがちになるんですが、そうではなくて、スパイスもやっぱり、そこに加える素材の味がありきだと思うんです。出汁やお肉などの旨味に対してスパイスが全体を引き締めたり風味を足したりすることが本来の役割です。スパイスは香りがあっても味がないということが多いので、何かメインとなる食材と組み合わせるのがはじめは使いやすいと思います。

今、うちのグラフィックデザイナーの赤井とパッケージデザインを進めているカレーパウダーはcurry-labとしてはじめてリリースするカレー粉なんですか。
昔からよく自分でブレンドしたカレー粉を友だちにつくってあげたりはしていました。お店に置くようになったのは北堀江の「FUTURO Cafe / Antiques」さんでスパイスのイベントを開いたり、南堀江の「ダイヤメゾン」さんにスパイスのプロデュースをお願いされたのがきっかけです。その時つくったスパイスが好評だったので、もっといろんな方に使っていただきたいと思い、商品化をパッケージデザインも含めてgrafさんにお願いしました。

これからの目標みたいなものはありますか。
機能性食品としてのスパイスをより科学的に分析していくこと。それが第一の目標です。あと、純国産のスパイスからできたカレー粉をつくりたいですね。スパイスはほとんどを輸入に頼っていて、品質にも相当なバラつきがあります。やはり安全に食せるものを。また、美味しくてからだにも良いスパイスを一般のご家庭でもどうすれば広く使って頂けるのかを考えていきたいですね。例えば、和食を専門としている人にカレーやスパイスを使った料理をつくってもらったりとかすると、良いヒントが得られそうな気がするんだけれど。。

本当にカレーが好きなんですね。
カレー、飽きないですね。カレー、いいなぁ。


泉井秀介
curry-lab主宰。スパイス研究家。幼少期に大阪・東梅田にある『ピッコロ』のカレーを食べたことで、衝撃を受け、以来1000軒以上のカレーを食べ歩いている。大阪大学歯学部卒業後は同大学院にて、「歯周病細菌に対するターメリックの抗菌作用」をテーマに研究に取り組む。雑誌『Meets Regional』(京阪神エルマガジン社)などにてコラムを執筆。ブラジル音楽と南インド料理をこよなく愛する大阪人。趣味のスパイス調合が高じ、今春にオリジナルのミックススパイスをリリース。

2014.04.14

五種詰め合わせ箱「お茶事始」

佐賀県・嬉野茶の専門店“尚茶堂”さんの新商品「お茶事始(ことはじめ)」をgraf shopにて販売しています。パッケージデザインは赤井(graf)が担当。始まりや、そのきっかけを象徴する言葉として「結ぶ」というキーワードを元にデザインしました。



茶箱の中には、“煎茶「極」”、”おくみどり”、“白折”、“玄米茶”、“うれしの和紅茶”の5種類の厳選茶葉が入っています。それぞれの茶葉のことやおいしいお茶の煎れ方についても、しおりに丁寧に説明が書かれており、一からお茶はじめたい方や、よりお茶をお楽しみいただきたい方におすすめです。
中身はもちろん、見た目にもとてもかわいらしいので、贈り物としても喜ばれる商品です。
もうすぐ新茶のおいしい季節。豊かなお茶の時間をぜひご堪能ください。

五種詰め合わせ箱「お茶事始」
価格 / ¥1,350+税
内容 / 
・茶箱(桐)
・折形しおり
・詰め合わせ内容紹介/ 美味しいお茶の淹れ方
・厳選茶葉 5種( 煎茶「極」、おくみどり、白折、玄米茶、うれしの和紅茶)
販売元 / 尚茶堂 http://ureshinotea.com/s-kotohajime/

2014.03.19

インタビュー:SPOLOGUM 野中厚志 森由江

いつもいろいろな形でgrafとコラボレーションをさせてもらっているブランド、SPOLOGUM(スポロガム)。その独特な素材の組み合わせや色づかい、あまり見ないような加工方法やパターンなど、遊び心があり挑戦的なアプローチに富むアイテムはgrafスタッフたちにも人気です。今回はスポロガムのお二人と一緒に大阪の街を歩きながら、彼らが大切にしているもう一つの活動(?)“道に落ちてるモノ拾い”をしながらお話を伺いました。変化なのか原点回帰なのか。どこか新しい方向へと顔を向けているお二人のものづくりやデザインって、いったいどういう視点から生まれるのでしょうか。



野中さんがよくしている、道に落ちているものを拾う、という行為って意識的なものなんですか?作品制作のためのサンプリングという感じなんでしょうか。

野中厚志:サンプリングではないんですよね。商品を作るためにという目的はないです。無意識。趣味でもないです。なんか、気になるんですよね。
森由江:街できれいな人がいたら見てしまう感じに近いんじゃないかと思います。

野中さんの場合は、それがきれいな人ではなくて落ちているモノだったんですね(笑)。
野中:目にしたものが気になって「あれはなんだろう?」という場合、フォトグラファーの人だと写真を撮るけどボクは拾う。拾ったものが集まってきて冷静にそれらを見ていると、フォルムが好きなのか色が好きなのかということがその時になってわかってきます。とにかくなにも考えないで拾っていますね。

今はすごく拾わなきゃいけないって意識して歩いてしまっています。これとかは、、、ずいぶん写真向けですね。

野中:そうですね、これはー、、、(笑)意味やプロセスがありそうで、それが説明臭くなりますね。

状況ですね、これは。街ではなく海とかで漂着物を拾ったりはしますか。
野中:海は海で好きですよ。前に森が海辺で乾電池を拾ったんですが、それは透けていて白っぽいエメラルドグリーンで、海の色をしていました。街で拾った錆びている乾電池を並べると面白い対比になる。なんでこうなっちゃったんだろうって想像が膨らみますよ。

視点を変えると、モノの見え方も風景も変わってきますよね。

野中:あ、これとか撮影ポイントです。拾うものではないけど、なんかオシャレ。

お洒落か。わざわざそう言われないと、そういう風には見えないもんですね。でも、よくわからないんですけど、、、。

野中:こういうのはたまにTシャツに活かしたりとかします。スキャンして、インクジェットプリントのレイヤーにしたり。

こういうものに興味を持ちだしたのはいつからですか。
野中:いつでしょうね。けっこう小さいころから興味がありましたね。実家の近くにスクラップ置き場があって壊れた車に乗り込んだり、ガラス繊維で出来た船で遊んで血だらけになったりとか、そういう事が原体験としてあります。父がすごく厳しくて毎晩書道をやらされたりとか、まぁスパルタだったので、
外に出たときはそういう家のルールから解放されて目一杯遊びましたね。外と家という対比を味わいながら生活していたと思います。

ファッションの道に進んだのはどうしてですか。
野中:高校卒業を控えて進路を決めるころ世間がDCブランドブームだったんです。デザイナーという仕事があって、しかも有名になれるんだ!ということになんだかわくわくしてファッションの学校に行きました。

当時から今の作風だったんですか。
野中:いや、就職した会社の社長が僕の着ていたワークウェアを見て「そういう服、野中くん似合っているし、いいんじゃないの?」って言ってくれたことで、何かに気が付きました。当時、ワークウエアが今ほどファッションの中では当たり前ではなく、特別意識したことがなかったんです。その頃から本で調べたりしてファイリングをはじめました。ファッションというものは華やかなものだと思っていたんですけど、自分が心から楽しめるモノというのはこういうところにあるのかなと思いました。きれいなものだけが服ではないですし。

きれいなものだけが服じゃない、とおっしゃいましたけど、何かに対しての反抗心があったりもするんですか。
野中:もともと反抗心はあるんですが、それよりも「こういうファッションが素晴らしいんだ」という、目的をもってデザインをするということに、もしかしたら限界を感じながらデザインをしていたのかもしれません。でも単純に「拾って楽しい」という自発的で自然な行為は、ファッションであってファッションでもないし、趣味かもしれないし、テクスチャーかもしれない。はたまた美術かもしれない。遊びがあっていろんな解釈ができる自由度が高く、人から見ていかようにも解釈してもらえるところに、僕なりのアンチテーゼやメッセージが込められていると思うんです。

※ 野中さんが拾ったもののコレクション

webで拝見しましたけど、最近、映像をつくっていますよね。プリントやペイントだけでなく、ちぎったり切り刻んだり自由にしていますけど、あれを見たときに、商品や作品性だけじゃなくて、スポロガムがそもそもやろうとしていることがよくわかったんです。ブランドというよりもスポロガムという名前のプロジェクトなんだなって。
森:映像にするというのはスタイリストさんやカメラマンさんのアイデアです。こういうのをつくったらおもしろいんじゃん?ってところからはじまっているんです。周りの人たちが楽しんでくれています。
野中:よい意味で周りの皆に委ねているせいか発見が多いです。本意でも不本意でもなく。客観視されられたことで視界が広くなった感覚はありますね。自分ではぜったい考えられないことだし、見えなかったことでもあります。

いずれにしても、もののつくり方がセッションなんですね。どこか事故を前提にしていて。テキスタイルも、それをつくる業者さんとのセッションなんだろうと思います。そんな感覚でものをつくっているところが、ちょっと冷や冷やしますけど、おもしろいです。
野中:何というか、何をやっている人だかわからない、とまではいかないけど、いろんな風にみられた方が楽かなと思っています。自らを制約せずに過ごせるからかも。
森:そういられるのが楽というよりは、そうしたいんでしょ。
野中:フム。そんなスタンスでいろんな人と関わったり繋がったりしていきたいんですよね。
森:野中は人と一緒に仕事をするのがすごい好きな人なんです。一人でこつこつ作品をつくり込むよりは、自分のパート、役割をしっかり持ちながらセッションして作っていくことが好き。

なんだか6年前の展示、グリーナーズ*を思い出しました。今回もご一緒できてうれしいです。
野中:グリーナーズでは、あの時やりたかったことを一緒に言葉にしていくという作業からじっくりやったのが本当によかったと思います。ライブペイントもワークショップも、あの時にいろいろやらせてもらえたのが今の下地になっていますし。僕はgrafに共感しているこの感覚を、テキスタイルや企画で表現できたら自分にとってもgrafにとっても、とても素敵なことになるんじゃないかって思ってるんですね。お互い足りないところを補うのではなく、今までとは違うギアがスコっと入る。そういう関係で何かをすることが好きなんです。

SPOLOGUM(スポロガム)
野中厚志と森由江の2人による衣服やテキスタイル、アートにわたって活動するブランド。主にイメージを野中が、テキスタイルを森が担当。拠点を2013年から東京に移し、衣類への表現の他、インテリア、アートワークに至る様々なアプローチを試みる。
SPOLOGUM / http://spologum.com


*グリーナーズ(Gleaners):2008年10月15日から2009年1月25日までの期間、graf bld.の1階で開催したgrafとSPOLOGUMによる展示企画。商品の展示販売や、アイデアソースの展示の他、会場に常設したシルクスクリーンの飛び込み参加型ワークショップテーブルが好評を博した。

 

2014.03.17

松倉葵さんの“ものづくりの周辺”

4月5日(土)から始まる展示企画“Personal 03”では、アクセサリーデザイナーの松倉葵さんをお迎えします。彼女の手がけるアクセサリーブランド”AOM"と"NEVE"は幾何学的な記号や自然のマテリアルのもつ、普遍的な美しさに気づかせてくれます。そんな彼女の“ものづくりの周辺”からは、彼女独自のセンスや視点が感じられます。













心を動かされた方は、ぜひ「AOI MATSUKURA exhibition」へお越し下さいませ。
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Personal 03
AOI MATSUKURA exhibition

featuring designers 松倉葵(AOM/NEVE)
開催期間 / 2014年4月5日(土) - 4月13日(日)
在廊日 / 5日(土)・12日(土)・13日(日)
場所 / graf studio(大阪府大阪市北区中之島4-1-9)

OPENING EVENT
5日(土)初日には、作家と親交のある作曲家 谷口彩子さんによるコンサートを予定!(※詳細は後日お知らせ致します。)

2014.03.07

“PERSONAL02”限定商品のご紹介 第三弾

2月22日の“80's music and LIVE「TOO TOO TOO de Da Da Da!」”で、SPOLOGUM 野中厚志氏にLIVE PRINTをして頂きました。そのアートワークが施されたプロダクトを販売開始します。
第三弾は、SPOLOGUMがプリントした生地をgrafがプロダクトアウトした商品や、SPOLOGUMオリジナルの商品をご紹介致します。

クラッチバッグ

二種類のクラッチバッグ。女性のクラッチバッグとしてもおすすめですが、男子のノートやペン等のビジネスツール用の小物入れとしてもおすすめです。
写真右 / クラッチ PRINT 本体¥6,000 +税
写真左 / クラッチ 金箔 本体¥7,000 +税

クラッチ&トート

第一弾でもご紹介したクラッチとトートと同じ形です。

LIVE PAINTとは違い、安定した魅力をもっています。
ハンプ クラッチ ドット  本体¥4,500 +税
ハンプ クラッチ 馬 本体¥6,000 +税
ハンプ トート ドット  本体¥7,000 +税
ハンプ トート 馬 本体¥8,000 +税

iPad mini ケース

SPOLOGUMがPRINTした生地を使用し、grafが商品開発したiPadケースです。細部にまでこだわりがあり、反対にむけても落ちにくい仕上げです。こちらはiPad mini 用です。
iPad mini / PRINT 本体¥4,000 +税
iPad mini / 金銀箔 本体¥6,000 +税

MacBook Air 11インチケース

SPOLOGUMがPRINTした生地を使用し、grafが商品開発したiPadケースです。細部にまでこだわりがあり、反対にむけても落ちにくい仕上げです。こちらはMacBook Air 11インチ用です。
写真下 / MacBook Air 11インチ / PRINT 本体¥5,000 +税
写真上 / MacBook Air 11インチ / 金銀箔 本体¥7,000 +税

各種ケース

その他にも iPad、MacBook、各種サイズをご用意しています。
iPad Air / PRINT  本体¥4,500 +税
金銀箔  本体¥6,500 +税
車コラージュ  本体¥9,000 +税

MacBook Air 13インチ / PRINT  本体¥6,000 +税
金銀箔  本体¥8,000 +税

MacBook Pro 15インチ / PRINT  本体¥7,000 +税
MacBook Pro 16インチ / 金銀箔  本体¥9,000 +税

トートバッグ

SPOLOGUMオリジナルのトートバッグ。
ワンポイントの絵力が魅力的なシンプルな商品です。
トートバッグ 本体¥1,800 +税

ネクタイ

SPOLOGUMオリジナルのネクタイ。色々な柄と、質感の生地が組合わさったネクタイです。
このネクタイひとつで、スーツも華やかな印象になります。
靴ひも 本体¥8,000 +税

ただいまshopでは、平日限定で“スポロガム”との共同企画のワークショップも開催しています!
詳細はこちらから!Personal vol.2

2014.03.07

“PERSONAL02”限定商品のご紹介 第二弾

2月22日の“80's music and LIVE「TOO TOO TOO de Da Da Da!」”で、SPOLOGUM 野中厚志氏にLIVE PRINTをして頂きました。そのアートワークが施されたプロダクトを販売開始します。
第二弾は、規正のプロダクトにSPOLOGUMがプリントした商品です。量産されている物が、プリントされる事で一点モノに仕上がっています。

トートバッグ

シンプルなトートバッグに、LIVEならではの勢いのあるPRINTをのせる事で、アートワークが一際目立ちます。
トートバッグ 本体¥3,000 +税

軍手

作業用の手袋の定番。プライベートで使用されるのもおすすめですが、マンネリした作業服のちょっとした変化にいかがですか?
手袋 本体¥800 +税

手袋

左3つは合皮の手袋です。作業用の手袋なので、春先にバイクに乗る方にもおすすめです。
右端の手袋は、タオル地の柔らかい手袋。女性におすすめです。
手袋 本体¥1,500 +税

靴下

スポーツ用の靴下。男性はシンプルスニーカーに合わせて頂いてく定番スタイルに。女性は、ヒールなどに合わせる、はずしアイテムにいかがですか?
靴下 本体¥1,500 +税

靴ひも

スニーカー用の靴ひもです。平たいタイプから、丸みのあるひももございます。
写真は展示の状態です。販売価格は2本1組での価格です。
靴ひも 本体¥800 +税


スニーカー

オーソドックスな形のスニーカーに色鮮やかプリントが映えます。
色味も爽やかなので、春が本番を迎える前にいかがでしょうか?
スニーカー 本体¥8,000 +税

ただいまshopでは、平日限定で“スポロガム”との共同企画のワークショップも開催しています!
詳細はこちらから!Personal vol.2

2014.03.07

“PERSONAL02”限定商品のご紹介 第一弾

2月22日の“80's music and LIVE「TOO TOO TOO de Da Da Da!」”で、SPOLOGUM 野中厚志氏にLIVE PRINTをして頂きました。そのアートワークが施されたプロダクトを販売開始します。
第一弾は、SPOLOGUMとgrafが今企画の為に開発した商品のご紹介です。

クッションカバー


三角のパーツを組み合わせる事で、お好みのクッションカバーを作る事ができます。


写真は、完成品(こちらもご購入頂けます)。
クッションカバー(組み合わせ) 本体¥4,500~6,000 +税
クッション(完成品) 本体 ¥5,500~¥7,000+税

クラッチ&トート


一枚の生地から、正円に切り抜かれた部分をクラッチに、外の部分をトートに仕上げました。

スポロガムのグラフィックが映えるようにシンプルな構成にしています。
クラッチ  本体 ¥6,000 +税

トート  本体 ¥8,000 +税

コースター

家具の制作から生まれる木っ端をコースターにリメイクしました。
コンパクトなキャンバスに描かれたプリントは、コースターだけでなく壁掛けのアートワークにして頂くのもおすすめです。
コースター 本体¥800 +税


ただいまshopでは、平日限定で“スポロガム”との共同企画のワークショップも開催しています!
詳細はこちらから!Personal vol.2

2014.02.11

インタビュー:1616 / arita japan 百田憲由

伝統技術とデザインが出会い、これまでにない新しいアプローチの有田焼として誕生した1616 / arita japan。素材、色、形など、細やかなディテールから伝わってくる気迫の秘密を、プロジェクトの中心人物である百田陶園代表の百田憲由さんにお話を伺いました。発表から早2年、1616 / arita japanはものづくりのどういったところを切り開いたのでしょうか。



1616 / arita japan(以下、1616)が、これまでの有田焼と決定的に異なる点はどこですか。
よく聞かれることですが、実はなにも変わっていないんです。素材も技術も、焼き方も今まで通り。職人たちが何かやり方を変えたわけでもない。ひとつ言えることは、1616はデザイナーさんが入ったことによって考え方が変わったことだと思います。

考え方というのは、要するにどういうことでしょう。
有田の場合は、かつて「有田」という名前がブランドとして売れていた時代がありました。バブル期にはヨーロッパで古伊万里がアートという部分で評価されたこともありましたが、そういったスタイルを守って歴史を引き継ぐのが地元の我々の役目なんだと。そうすることで成り立っていたんです。ですが、戦後日本は食生活もファッションも西洋化されていった。生活様式や暮らし方に合わせて変わってきたスタイルというものがあったのに、有田焼は変わってこなかったんです。

有田の現状を見て新たな展開を打ち出したのが柳原照弘さんだったんですね。
うちの会社がパレスホテル東京に出店する際に店舗デザインを柳原さんにお願いすることにしていたのですが、私が店舗のことより新しい商品開発の方に夢中だったこともあって、はじめての打合せの時に新しい有田焼の構想や有田の状況についてを柳原さんにお話しました。すると柳原さんも興味を持ってくださり、すぐに有田の現場にも来てくれたんです。

新しい有田焼をつくりたい、ということですが、百田さんの方から何か具体的なお願いはされたのですか。
僕からは一切要望は言いませんでした。柳原さんから提案された図面を見た職人からは、そのあまりの斬新さに、はじめのうちは有田焼の“焼き物論”的な話があがったんですが、それは止めさせました。そういう話をするとこれまでのやり方、考え方になってしまうでしょう。だから職人の皆には「柳原さんとショルテンたちの図面通りにつくるための一番ベストな方法と、最高の仕上げ方だけを考えてつくって欲しい」と伝えました。

ラインナップで一番最初につくったのはどれですか。
最初につくったのはスクエアプレートです、このシリーズ。直線のラインがきれいなんですけど、この厚さでストレートに仕上げてさらに角度を付ける、ということがかなりの経験と技術を要求されるんです。普通のやり方では窯で焼いた時に垂れたり歪んだりしてしまうんです。

変な言い方ですけど、こういう繊細な形って職人さんは嫌がったりしないんですか。
窯元も最初は難しいと思ったんでしょうね。柳原さんに「器の内側と外側、どっちの直線を気にした方がいい?」と聞いていました。もう歪むことが前提にあったんでしょうね。だから仕上がった時に、大切にしたい部分を確認したんだと思います。あとこのお皿、フラットでしょ。高台が付いていないんです、柳原さんが「いらない」って言ったから(笑)。真っ平らに仕上げるというのは、窯で焼くときのリスクが大きいんです。器が窯の中で接地している面積が大きいから均等に縮まなくて歪んだり、縮むときに傷ができたり欠けたりしやすいわけです。

気持ちいいくらい平らですね。
四角形というのはどこかが歪むと浮いてコトコト動いちゃうんです。ね、これ動かないでしょう。

本当だ、すごい。そこには気が付きませんでした。野暮な質問ですが、これはどういう製法でつくっているんですか。
これは圧力製形でつくっています。型をつくって、そこに土を圧力をかけて流し込むんです。

柳原さんのデザインしたラインナップは“スタンダード”と呼ばれるシリーズになっていますね。
食器というのは、その国の食生活が形に反映されてますよね。ここ10年くらいのライフスタイルで考えてみると、欧米と日本の食生活に差があまりないというか、日本の食文化があまりにも変わってきたから家庭で和食を食べる人が少なくなってきました。柳原さんは最初から世界中の家庭、食卓でつかえるものをデザインするって言っていたので、そういった食文化の変化も見据えて食器の形を導いていったんだと思います。

2012年にミラノサローネで発表したときの様子をお聞きしてもいいですか。
先ず、ショルテンがとにかく驚いてくれたんですよ。実はミラノでの発表の時が彼らにとってもはじめて商品と対面する場だったんです。ぶっつけ本番だったんですよ。その時に言われたのが「自分たちの思っているクオリティの70%以下だったら商品化させるのをやめようと思っていた」と。だけど「自分たちが思っているものが100%だとしたら、120%の仕上がりだ」と言ってくれたんです。ニューヨーク・タイムズ紙も、焼き物でこういうデザインができるのかと、そのクオリティを褒めてくれました。

海外での評価も得て、1616は業界のどういうところを切り開いたと思いますか。
やっぱり考え方だったんじゃないでしょうかね。外からの視点。いままでにも海外に向けて挑戦をした会社っていっぱいあったんです。だけど、これまでの有田というブランドと商品を持っていっただけなので、受け入れられるわけがなかったんです。柳原さんはデザインに専念し、職人はつくることに集中する。その間を取り持ったり銀行とのやり取りは僕が請け負う(笑)。それぞれの立場や役割がわかれていたのが良かったんでしょう。お互いが無いものを持ち合わせていて。プロジェクトはそういう関係じゃないとうまくいかないんだなと思いました。

今後の展開について教えていただけますか。
2016年に有田焼が創業400年を迎えるのですが、それを契機にオランダ大使館と佐賀県が連携協定を結びました。商社、窯元、作家もデザイナーも巻き込んで、2016年にミラノで一つのブランドとして発表するというプロジェクトで、有田焼を世界商品として打ち出していくものです。海外への動きだけではなく、これは有田自体の活性にも繋がっていきます。いろいろな人が有田に興味を持ってくれて足を運んでくれるための土壌をつくって定着させることがこれからの僕や柳原さんの動きになります。

1616がきっかけとなって、それが今、有田という地域での活動に置き換わっているんですね。
はい。他にもフェラーリのデザインで知られている奥山清行さんのプロジェクトもあります。これからいろんなプロジェクトの軸のようなものが有田に出来るんでしょうね。たぶん2016年、有田はスポットを浴びるんじゃないですかね。

いろんなことを巻き込んでどんどん盛り上がっていきそうですね。
そう、盛り上がってきてますよ。有田に負けるかというところもいっぱい出来てきています。それはいいことですよね。いろんなところが元気になったらいい。有田も2年後をひとつの節目にどんどん盛り上がっていくことを期待しています。いろんな地域から人が来ることで、いろんな感性が入ってくれば町もどんどん良くなっていくんじゃないでしょうか。僕としては2年後、有田がいろんなクリエイターの方たちが普通に出入りしているような町になればいいなと思っているんです。クリエイターの人が有田という町で誰かと接触して何かものが生まれる、そういう状況をこれからつくっていけたらと思います。

百田憲由
有田焼の総合商社、株式会社百田陶園代表取締役社長。有田の窯元と商社がものづくりを共同で行う「匠の蔵」プロジェクトの初代リーダー。2012年、柳原照弘氏をデザイナー、ディレクターに招き制作した陶磁器ブランド「1616 / arita japan」をミラノサローネで発表し世界的な注目を集める。「エル・デコ・インターナショナル・デザイン・アワード・2013」ではテーブルウェア部門で世界一に輝いた。
http://1616arita.jp/
http://www.momota-touen.jp/

2014.01.17

百菜劇場さんより食材が届きました!

FANTASTIC MARKETでもお世話になっている“百菜劇場”さんより、
滋賀で育った無農薬・無化学肥料のおいしい食材が届きました!
__________




百菜劇場のお米(おためし3合) ¥450
産地 / 滋賀県
品種 / こしひかり
産年 / 2013年
内容量 / 3合

農薬・化学肥料を使わずに、滋賀のきれいな水と自然のめぐみで育ったお米です。
たくさんの生きものが暮らしている田んぼでじっくり育ったお米は、一粒一粒がしっかりとしています。




百菜劇場の米麹味噌  ¥550

原材料名 / 米(滋賀県産)、大豆(滋賀県産)、塩
内容量 / 300g

百菜劇場の米麹と、滋賀県産の大豆を使い作られたお味噌です。米麹はこしひかりを使い、
大豆は“コトユタカ”という滋賀県だけで栽培されている品種のものを使用しています。
お味噌汁にすると、お米の甘味がより感じられます。




近江の黒豆  ¥300

名称 / 黒大豆
内容量 / 150g

琵琶湖のほとりで農薬や化学肥料に頼らず、たくさんの生きものの営みによって育った黒豆。
香りや味もしっかりとしており、ゆで時間を短くすると、枝豆のようなシャッキとした食感を楽しむ事ができます。
こちらには「黒豆煮」「黒豆寿司」「黒豆サラダ」のレシピ付!




大豆ことゆたか  ¥320

名称 / 大豆
内容量 / 200g

滋賀県だけで栽培されている大豆“ことゆたか”。イソフラボンはもちろん、
タンパク含有量が高く、甘みがありおいしい大豆です。
「大豆の水煮」「大豆の甘辛揚げ」「大豆ごはん」「定番の五目豆」の4つのレシピ付き。




百菜劇場のお米からできた米粉  ¥400

名称 / 米粉
原材料名 / うるち米(こしひかり)
内容量 / 300g

百菜劇場の安心安全なお米をつかった米粉です。
小麦粉に比べてグルテンを含まず、キメ細かく、水分保有率が高い米粉は、
シフォンケーキやロールケーキに使うと、しっとりふわふわなケーキに仕上がります。


__________

商品はすべて店頭にて販売しています。
どれも安心安全な自然のめぐみの詰まった食材たちです。
身体が喜ぶおしいさをぜひどうぞ!
 

2013.12.28

インタビュー:LIFE IS JOURNEY! 川内康行・真理

世界中を旅して、訪れた国々で出会った素敵な商品を販売しているオンラインストア「LIFE IS JOURNEY!」。主宰の川内ご夫妻に旅の途中のアルゼンチンへSkypeを繋ぎ、お話を伺いました。たくさんの国を巡り、どのような暮らしに出会ってきたのでしょうか。終始笑い声の絶えない会話からは、旅で得た手応えと生きている歓びが感じられました。



そもそも世界一周旅行に出ようと決めた動機はなんでしょう。

川内真理(以下:真理):私は十代からおぼろげに思っていた夢でした。大学在学中にインドをはじめ東南アジアを旅行したのですが、そのときに世界のことをいろいろ知りたくなったんです。インドでは特に、価値観も生活スタイルも私が知っていたこととは違っていて、いままでの自分がどれだけ狭い世界の中で生きていたのかを思い知らされました。その時から日本に居たままで世界のことを知らないのはもったいないと思うようになりました。
川内康行(以下:康行):僕も同じく、自分が見ていないものが世界にまだまだあるんじゃないかという興味が募って、今に至っています。4年前に真理と一緒に行ったインドが僕のはじめての海外旅行だったのですが、経験したことが無いことばかりで衝撃でした。それまで海外には興味がありませんでした。

具体的にどのようなことが衝撃的だったのですか。
康行:バラナシというヒンドゥー教や仏教の聖地があるんですが、なんというか、死というものが日常の中に普通にあるところなんです。公共施設なのかわかりませんが「死を待つ家」というものがあって、そこでは老人が自分の死を、それこそ「待っている」場所なんです。それまで死を意識しながら生きるということが僕にはありませんでした。
真理:川を死体が流れていて、ガート(沐浴場)では死体が焼かれていて。でも、そういうものを見ても嫌な感じを一切受けなかったんです。死というものはもっとグロテスクなものかと思っていました。

そういった死生観にまつわる衝撃はインドを旅行した人たちからよく聞きますね。旅ということ全般だと「旅」にはどんな魅力があるのでしょうか。
真理:あくまで旅人目線ですが、最初に旅人としてデリーの空港に降り立ってからわけがわからない雑踏に踏み込んでいくときに、ここでもし私が何か事件に巻き込まれても、きっと誰も見つけてくれないだろうなと思ったんです。でも、右に行くのも左に行くのも自分の自由。自分で責任さえ負えば自由な世界だと。旅ってすごい自由だ!って感じたんです。

この世界一周旅行は、真理さんとかはご両親から反対をされたのではないですか。
真理:いろいろなところに旅行に行っていたので、ついに言い出したかって感じでした(笑)。結婚もしたので真面目に生活をしていくものだと思っていたと思うので、何かんがえてるの?とは言われました(笑)
康行:旅に出る直前まで、僕はこの旅に行くべきなのかどうなのかずっと迷っていたんです。仕事のことも生活のことも考えると不安だったけど、でも行きたいという欲求はあるし、真理も同意してくれているし、でも帰ってきてからどうなるんだろうだとか。でも、うちの親が「帰国して仕事がうまく決まらなかったり自分が思っていたようにならなくても、住む家だけはあるから気を大きくしていっておいで」って言ってくれたんです。このひと言はだいぶ心強かったです。
真理:せっかく旅に行くのならば、ただ行って帰ってくるのではなくて、見たもの、感じたものを人に伝えられるようにいろいろ吸収して帰ってきなさい、とも言ってくれました。

それはすごく頼もしいひと言でしたね。その言葉があって、LIFE IS JOURNEYという構想が生まれたのですか。
康行:僕たち二人の間では漠然と話はしていたんですけど、うちの親に言われたこともそうですし、いろんな人にLIFE IS JOURNEYの構想を話していくうちに背中を押されたという感じです。

webショップの立ち上げは出発前でしたっけ。
真理:出発してからです。ある程度、枠組みはつくっていましたけど。

そうして旅がはじまったわけですけど、実際に商品の仕入れで苦労されたことはありましたか。
真理:最初に買い付けをしたネパールでは、わりと順調に進みました。今grafさんで販売してもらっている手袋などは、それを販売しているお店が直接工場を運営していることもあって仕入れのお話がしやすかったです。
康行:つくっている人に会えないとこのプロジェクトは意味がないので、いい商品を見つけても、ただ買い付けるだけになるような仕入れ方はしていません。お店でいい商品を見つけても工場やつくり手にたどり付けないとこともあるで、そこは難しいところですね。

出会った商品にまつわるお話や印象的だったことは何かありますか。
康行:手袋や毛糸のスリッパをつくってくれている工場の支配人の方から聞いたことなんですが、ネパールでは旦那さんが嫁さんや子どもを置いて他の人のところにいってしまうことが多いそうで、シングルマザーとして働いている女性の方が多いそうです。その支配人がその工場をつくったのも、子どもの頃に父親が不在で苦労をされた経験があって、自分の住んでいる地域にいる同じ境遇の女性を助けるために、技術指導をしながら生活支援をしたかったからだそうです。そこでつくられているものがMother Hand Madeシリーズの商品です。
真理:例えば私たちが販売している商品をネパールのお土産物屋さんなどに卸すと、日本円で1円くらいしか払ってもらえないそうなんです。いくら物価が安い国だからとはいえ、それでは到底生活をしていくことはできないので、私たちが適正価格で商品を買うことで間接的ながらも支援をしていけたらな、と考えています。

デザインや柄などはお二人が指定しているのですか。
康行:そうですね、こちらから指定しています。
真理:ある程度、元になっているものはありますが、色や仕様などを指示させてもらいながらつくっています。

LIFE IS JOURNEYは世界の暮らしを追う旅だとも思うのですが、普段の自分たちの暮らしと比べて豊かさを感じた暮らしはありましたか。
真理:地域にもよりますけど、南米のパタゴニアやネパールのヒマラヤ地域などの自然が多いところで感じることなのですが、自然という大きな循環や時間の流れにうまく溶け込んだ生活を送っている人たちが居て、すごくうらやましく思いました。例えばチベットだと、ストーブの燃料がヤクの糞だったりするんですね。無駄がないというか、ゴミを出さずに自分たちの生活を環境に合わせている。自然を愛しているし、毎日見ているはずの山や花がある日常の風景にいつも感動していて。そんなことが日本でできるかはわからないですけど、そういうことにできるだけ近づいた生活をしていきたいと思いましたね。
康行:暮らしとはまた違うかもしれないですけど、時間のつかい方が豊かだということは、どこに行っても思いました。僕がサラリーマンをしていたからかもしれませんが、時間に追われているような感じは誰からも受けなかったですね。
真理:今を生きるって感覚ですかね。今を楽しんでこそ、という考え方が常にあるような印象です。仕事の時間がプライベートの時間を圧迫するような働き方、考え方はまずしていないですね。

そういう感覚はお二人が日本に戻ってきてから、どのように影響すると思いますか。暮らしや仕事に対しての考え方や、大切にしていきたいことも変わったのではないかと思うのですが。
真理:私はイタリアで思ったことなんですけど、イタリアの人って家族との時間をすごく大切にしているんです。親元を離れて暮らしていても週末には実家に帰るだとか。家族を大事に思うことは日本も一緒ですけど、もっと感覚的に一緒に過ごす時間というものを大事にしている印象があります。そういう時間は帰国してから意識的につくっていきたいと思いました。
康行:僕は「今」や「今日」という、一日一日に重きをおいていこうと考えるようになりました。やっぱり旅に出る前は先のことばかり考えていたので、今回の旅で見つけたことはそこもしれません。

お話を伺っていると、時間に対する感覚が変わったんですかね。すごく充実している印象を受けます。
真理:一日がすごく長いですね。でも特に朝早起きになったかというと、そうではないんですけど(笑)。今まですごく便利に暮らしていたんだなと思うのは、テレビもwifiもない、何もないところっていっぱいあるんです。キャンプをするときは特にそうで、トイレ以外にはシャワーもなかったりするので晩ご飯を食べたら何もすることがなくなるんです。でも、ぼーっと山を眺めているだけでもすごく満たされるし、突然なにかをひらめいたりもする(笑)。今まで、家電も含め想像以上に無駄なモノが多かったように思います。今帰ったら要らないものが家の中にたくさんありそうな気がしますね。
康行:都会は都会で好きなんですけど、自然の中に身を置いている時間が心地よかったですね。

間もなく帰国されますが、今回の旅を振り返ってみていかがだったでしょうか。次はどんな旅に出たいと思いますか。
真理:次はこの旅で出会った友だちをたどる旅をしたいです。いろいろな国を訪れて、たくさんの人たちに会って、いろんな国の人たちと友だちになりました。みんな陽気でおもしろいし、どこに行っても差別的なことは受けませんでした。最初はアジア人以外は怖いなって思っていたんですけど、会って話をしてみるとフレンドリーだし、気にならなくなっていきました。国も人種もいろいろあるけど、そうではなくて人として接することができるようになったのはうれしいです。
康行:日本にいても気の合う人、合わない人がいるように、海外でもそれはあったかもしれません。でもこの国の人だから嫌だということは全くないです。いい人たちにたくさん巡り会って、今までニュースや人づてでしか知らなかった海外のことが身近に体験できて、ためになったことがとても多いです。人に接することにも海外に行くことに対しても壁がなくなったので、日本に帰って、急にアルゼンチンに行かなければならなくなっても、ぜんぜん行けます。
真理:アルゼンチンに行くのも、熊本に行くのも同じ感覚になりましたね(笑)

旅を通じて、自然と寄り添っていくことや時間というもの、人との関わりというものに、これからの暮らしについてを考えていく上での重要なポイントがあるようですね。ありがとうございました。帰国したらまたいろいろお話を聞かせてください。
康行:はい、ぜひ。
真理:たのしみにしています。




LIFE IS JOURNEY
川内康行・真理による世界一周旅行プロジェクトでありwebショップ。2013年5月よりカンボジアを皮切りに、2013年12月現在20カ国以上を巡る。旅をしながら各国の暮らしと人の温もりが伝わる商品を仕入れ販売している。
http://www.lifeisjourney.org/


世界で見つけた、暮らしと旅のお店「LIFE IS JOURNEY!」
場所 / graf(大阪市北区中之島4-1-9 graf studio 1F)
期間 / 開催中
営業時間 / 11:00 - 19:00(ショップ営業時間に準ずる)
月曜日定休、祝日の場合は営業・翌日休
お問い合わせ / mail. shop@graf-d3.com tel. 06-6459-2100

2013.12.21

オリジナルラグ “VIDEO GAME”

足元へのケアが気になる寒い季節にオススメのラグのご紹介です。テキスタイルとファッションのブランド“Spologum”さんにgrafオリジナルのラグをデザインしてもらいました。「VIDEO GAME」と名付けられたこのシリーズは3色展開。最初期のゲーム機のブロック崩しや、バグが出た瞬間のモニターのイメージをシンプルなパターンに納めました。ポリエステル繊維を使用し、耐久性にも優れています。
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Spologum”さんは、野中さんと森さんの2人で活動され、主にイメージを野中さんが、テキスタイルを森さんが担当されています。拠点を2013年から東京に移され、衣類への表現の他、インテリア、アートワークに至る様々なアプローチをしています。
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玄関マット
価格(税込) / ¥8,400
サイズ(mm) / W 620 × D 350

リビングラグ
価格(税込) / ¥73,500
サイズ(mm) /  W 1800 × D 1200(mm)

※リビング仕様は受注生産のため3週間納期頂戴します。
※リビング仕様はサイズオーダーも承れます。
※ graf shop のみのお取り扱いになります。

2013.12.06

インタビュー:みたて農園 立見茂

デザイナーの横山道雄がグラフィックを担当した滋賀県湖北の「みたて農園」。農園を主宰する立見茂さんに、農業のこと、ご自身の農園のこと、デザイナーとの関わりについてお話を伺いました。みたて農園の理念は「おこめのひとまわり」。豊かな自然に恵まれた滋賀県湖北でお聞きしたお話は、立見さんを取り巻くすてきな「ひとまわり」でした。



農業をはじめてどれくらいになりますか。

「みたて農園」という屋号で活動をはじめたのは2011年の9月です。その7年くらい前から 農業はやっていました。高校を卒業して就職して、名古屋、大阪と転々として、滋賀の実家に戻って来たのは26歳のときです。実家は父親の代から農業をやっていて、僕は二代目になるのですが、いろいろと個人的な事情があり実家に戻ってからしばらくはハローワークで仕事を探していました。幼い頃から農業に対してあまりよいイメージを持っていなかったので、農業をやる気はありませんでしたね。

立見さんの持っていた農業のイメージってどういうものでしたか。
毎日たいへんそうな父親を見ているのが子供心に辛かったですね。それと、僕の行っていた中学校には同級生が180人いたのですが、家業として農業をしている家は僕の他にもう一人くらいしかいませんでした。そういう環境で、たまに父親の職業を聞かれたときに農家だということを伝えると「あー、たいへんやねぇ」と言われたりもして、農業は「たいへんなもの」「しんどいもの」「たのしくないもの」ということとして擦り込まれていきました。

農業をはじめるきっかけになったのは何ですか。
ある時、そのもう一人の農家だった同級生が、どうやら農家を継いだらしいという話を人づてで耳にしたんです。その話を聞いて若い人でも農業をやっている人がいることを知り、背中を押された気持ちになりました。僕は実家にいながらもやりたいことがない状態だったので「よし、自分もやるか」と決心して父親に相談しました。幼いころから父親には「農業は継がなくていい」と言われていたのですが「わかった」と言ってくれました。経営者名も僕名義となり、代を譲り受けました。

実際に農業をはじめてみていかがでしたか。
やっぱり幼いころに植え付けられた暗いイメージもあって、自分のしている農業に対する自信はなかったですね。食べていくために仕方なくやっている、やるしかないという思いでやっていたので、胸を張って農家だとはなかなか言えない状態でした。トラクターに乗っている時でさえ、友だちに見られていないかが気になるのでコソコソしていました(笑)。目立たないようにしていましたね。

そんな中、みたて農園をはじめることにしたのはなぜですか。
一番のきっかけは写真家のMOTOKOさんからのひと言があったからです。MOTOKOさんとは、MOTOKOさんが滋賀県の若手農家の取り組みを写真に収めている時期にはじめてお会いしました(田園ドリームプロジェクト)。そのころ僕は湖北ニューファーマーズ(現在の通称はコネファ)という団体の会長をしていたので密に連絡を取っていました。業務的なこと以外にもたくさんいろいろなことをお話をしました。MOTOKOさんは農家も農業も格好よく素晴らしいものだと考えておられたのですが、僕のようにネガティブな考えで農業に勤しむ人がいるということもよく理解されていました。農家っていうのは世間では格好悪いイメージがあるけれども、だからこそ身なりやメール、言葉遣いをきちんと丁寧にすること。それが世間の農家に対する印象を変えるには大切なことなんだよと、全く考えもしなかったことも助言していただきました。ある時、銀座のアップルストアで同じ滋賀で活動する家倉くん(家倉敬和さん)と 石津くん(石津大輔さん)が出演するトークイベントがあって、それを観に行った日の夜にMOTOKOさんと呑む機会があり長い時間お話をしたのですが、その席で「あなたは自分が格好悪いことを農業のせいにしているけど、そうじゃなくて、何もかも農業のせいにして何も努力をしないあなた自身が格好悪いだけだよ」って言われたんですよ。そんなこと言う人は周りにいなかったですから、ハッとして。なるほど、とそのとき思いました。そういわれてみれば、そうだなと。確かになにもかも農業のせいにしてましたから。じゃあ、格好いい男になってやろうとその時にスイッチが入りました。MOTOKOさんに出会っていなかったら、今、僕は相変わらずなにもしていなかったかもしれません。180度変わりましたね、人生観が。すごくありがたいひと言でした。

そういった頃にgrafにデザインの相談をしてくださったんですね。
そうですね。でもなにかをはじめようにもwebも無いし、農園の名前も無く、個人の名刺も、なにもかも無い状態でした。こんな状況で引き受けていただけるかはわからないけど一度聞いてみようと思って相談をさせていただきました。僕はうまく話すのは苦手ですし、あまりハッキリと方向性なども定められないので、服部さん(服部滋樹)や横山さんに何度も話を聞いていただきながら、進むべき道も教えていただいたという感じでした。

デザイナーとのやり取りは立見さんにとってはじめてのことだったと思うのですが、実際にお仕事をしてみていかがでしたか?
全く違う発想をされるんだなって思いましたね。お米というもののイメージだけでロゴやコンセプトをつくるのではなくて、実際にここにも足を運んでいただきましたし。地域のことや環境のことをすごくいろいろと調べていただいて、気にもしていなかった自分にとって身近なことをむしろ僕に教えていただいたこともありました。農園の名前についての案もお願いしていたのですが、横山さんから最初「みたて農園でいこう」って提案されたときには「へっ?みたて?」って(笑)。僕、立見だし「みたて」って名前だとややこしくないかな?って思ったんですけど「湖北で育まれたものを提案する(見立てる)、おもてなしの心を込めている」という意味を説明してくださって納得しました。そんな深い意味があったのか、と。



これがつくっていただいたロゴマークなんですが、雨が降って、川を流れ、田んぼを流れ、琵琶湖に流れ、蒸発して雨が降り注いでという湖北の豊富な水の循環のなかでお米ができてい ることを表現していただいたものです。ここでは琵琶湖を取り巻く水の循環の中でお米ができているわけですけど、それとともにお米を取り巻く人の繋がり、コミュニケーションも大切にしているところを込めたデザインだという説明もいただいて「なるほど、実践しなければ!」って思いました(笑)。横山さんとはいろいろ深いお話をしましたが、そういったことがさりげなく随所にデザインの要素となっているのはうれしいです。うちの商品にある「てんおう米」という名前も、近所の湧き水について調べた横山さんがこの地域に伝わる民話を見つけてくれたことがきっかけになっています。

みたて農園がはじまってから以前とは何か変わりましたか。
お客さんにお米を買っていただいたり農業体験に来ていただいたりして、人が行き来するようになったことで、農園自体の風通しがよくなったと思います。野菜でもなんでも、風通しが悪くなっていくと腐っていくように、これまでの7年間、僕は腐っていたと思うんですよ(笑)。でもそこに人の流れが出来たことで元気をもらっていると感じています。農産物以前に、先ず、つくる人が健全なのかということが僕には重要なことなので、以前と比べたら自分の暮らし方に納得しながらつくったものをお客さまに届けられるようになりました。農家は孤独な作業が多いので、自問自答をしてしまったり行き詰まってくることが多いです。そうならないためにも、なるべく時間が空けば人に会いに行くようにしていますし、来ていただけるのであれば喜んでお会いしたいと思っています。農家だからと言って農業のことだけしか知らないのも勿体ないですし、grafさんと出会うまではデザイン自体に関心を持ったこともありませんでした。いろんな業種の人と関わることが増えてきてよかったと思います。何も知らなかったら薄っぺらい人間になっていたような気がしますね。



立見さんが目指しているものってなんですか。
僕は、日本一うまい米をつくることに必死になって周りが見えなくなってしまうよりも、もっと楽しみながらお米をつくりたいなと考えています。楽しく生きている人間からつくられたお米を皆さんに食べていただきたいです。コネファの活動としても、個人としてもそうですが、田んぼから離れ、出て行った先々で開かれたイベントに人が集まってくれると、自分の職業である農業が評価されているなと実感します。自分たちの仕事を通じてこれだけの人たちに楽しんでもらえていることが、何よりのモチベーションになります。当たり前ですけど、お米を食べてくれた人から「おいしかったよ」って言ってもらえたら、あの人が食べてくれるんだったら頑張ろうって思いますし。こういったことも「風通しがよくなる」ということに通じるものがありますが、人に会うってことは本当にすごく大事ですね。まあ、でもこれからですね。

素敵な話を聞くことが出来てうれしいです。
とんでもないです。こちらこそ、ありがとうございました。



立見茂(たてみしげる)
米農家。滋賀県湖北の地で育まれたモノ・コト・ヒトをお見立てしたいという想いを込めて「みたて農園」と名付け、山々に囲まれた湖北が誇る豊かな水源のメグミをいただき、農薬・化学肥料の使用を最小限におさえたお米作りを実践中。
http://www.mitate-nouen.jp/

2013.11.19

インタビュー:arie:chroma 岡野真理絵

ただいま開催中の展示会「arie:chromaの 陶器でつくったきのこ展」。陶器を素材に作品づくりをしている作家の岡野真理絵さんに、これまでの活動についてお話を伺いながら、作品づくりへの想いや考えに触れてみたいと思います。



− 作家活動をはじめた経緯やきっかけを教えていただけますか。

陶器で制作をはじめたのは大学の二回生くらいからです。その頃から当時作家として活動してらっしゃった方たちと一緒に、巡回展に出展するなどの活動をしていました。大学を卒業して就職を機に制作は一度辞めたのですが、将来的にはまたいつかはじめようと思っていました。就職して、仕事にのめり込めたらずっとそこで働いてもよかったのですが、私にはそうはなれなかったんです。退職したときに少し体調を崩したこともあって、何もしていない時期があったんですけど、何もしないのであれば少しでも制作をはじめようと思い、再び作品づくりをはじめました。

− 作品は、はじめから今のようなアクセサリーをつくっていたのですか。
最初につくったのはボタンでした。ボタンにした理由は、大学の課題で制作をするときに「陶器のみで成り立つものをつくる」という考えが自分の中にあったからです。おもしろい形のものでも穴が空くとボタンになるじゃないですか。そういう感覚でわりと自由な形に成形したものに穴をあけていろいろつくっていました。ブローチなどのアクセサリーは、わりとすぐ、そのボタン達から派生していって、つくられていきました。



− 自然をモチーフにしていることには何か理由があるのですか。
まず第一に、花がとても好きなんです。育てていても結構枯らすんですけど(笑)でもうまく育てられたとしても、ひとつの花が咲いている期間って短いですよね。その短い時間に人が花を見て「美しい!」と感じる魅力をそのまま閉じ込めたい、その瞬間に捉えたものを形にしたいという思いがあります。そこが植物にこだわる理由かもしれません。動物の形も面白いと思うのですが、植物ほどには興味が湧かなくて。造形というか、ラインとか、成長の過程も含めて変化がおもしろい植物には惹かれるものがあります。

− 今回はキノコがモチーフになりましたが制作をしてみていかがでしたか。
キノコは自分の中に常にある作品のイメージが一本の道だとすると、そこから少し派生した脇道のような感じでした。友だちにキノコが好きな人がいたことがきっかけで、興味を持つようになって制作をしてみたのですが、なかなか奥が深かったです。これまでのシリーズで既に8点ほど制作していたのですが、今回は、そこからさらに点数も増やし、30種類以上つくりました。いつも一つのモチーフをこれほど大量につくることはしないので、少し大変でしたが(笑)。普段、つくるものを決めたら先ず絵を描いて、その絵の状態でリアリティを出してから、陶器にどう置き換えるかを考えます。ですが、今回は絵の時点でリアリティを追求するという作業をしなかったものもあり、写真などから描いたラフ画から、直接どう陶器の状態で表現するかを考えたので、これまで作品をつくってきたプロセスのセオリーを踏まずに制作をしたのもが多くありました。つくってみて、ここにもう一色入れておけばよかったかな、とか思ったりすることもありましたが、手間の数、イコール「よいもの」が出来るというわけでもないということを発見しつつ、試行錯誤したことがおもしろかったです。



− 陶器で作品をつくっていることに理由などはありますか。
私は、もともとはファッションに興味があったんです。中学生のときに洋服を祖母に教えてもらいながら初めてつくったのですが、それがすごくたのしくて。進路を決めるときも、普通の高校には行きたくないなと思って、美術の学べる高校へ行き、3年間ファッションアートについて学びました。でも実は私、立体認識が乏しいというか(笑)モノを平面的に見がちなんですね。ファッションは製図して布を切り取ってというところまでは平面の作業なのですが、最後の縫い合わせるところで立体になる。将来的にファッションに関することを仕事にしたいと考えるのであれば、このままでは何かまずいんじゃないか?と、考えたのです。そこで自分に欠けている能力を補おうという思いもあって、立体を学ぼうとしていたところ、陶芸に出会ったというか。私の通っていた高校には陶芸科もあったので、学内の人の作品を見たりすることで、陶器という素材をわりと身近に感じていました。かなり大人になるまで、絵を描くことと、服を作ること、陶器でアクセサリーをつくることは、自分の中で同じくらい好きなことだったんですが、ある日「でも、じゃあ、自分はどれを選ぶんだろう?」と悩んだことがありました。結局、陶器を選んだ理由は、デザインから成形、アクセサリーとしての完成までを、最初から最後まで自分一人で制作出来る素材だったからなのだと思います。

− 誰かと協同したり、工場に発注してものづくりをすることは考えたりしますか。
制作するものを生産ラインに乗せたいということではないのですが、量産してプロダクトをつくることについてもう少し知ってみたいなと思っています。自分が高校で教わったファッションアートというのも、デザインしたものや発想をいかにして形にするかという実習をしていましたし、大学も陶芸でしたが工芸色がそれほどに強くない校風だったので、周りにもオブジェや用途のないものをつくっている人が多かったんです。なので、私もその中で、何の違和感もなく同じような感覚でものをつくっていました。私の場合はそれが身に付けられるものだった、という感覚ですね。美術というものを学びはじめてから、ずっとそういった環境の中で制作をしてきたので、本当に最近まで、プロダクト的な方法でアクセサリーをつくるという概念が自分にはありませんでした。カルチャーショックとまではいかないですけど。自分がそういうアプローチをしてこなかったので、今、改めて自分にとっての作品のあり方や作品のつくり方について考えています。

− これから何かしたいことや考えていることはありますか。
私にとって、アクセサリーを身に付けるという行為は、誰かが持っている美的な感覚やセンスを自分の中に取り入れるという意識の行為なので、あらゆるモノに対して、自分がつくったものではなく、他人がつくった素敵なモノを持ちたいという気持ちがあります。よく考えると自分が身に付けるという点ではプロダクト的アプローチのアクセサリーはすごく好きだし、手作業でやってるからいい、とか、一点物が好き、という線引きは特にありません。ただ、これまでの自分にとって、全てを手作業で行うということに意味があったから、そうしているだけなんです。陶器という素材を選んでいるのも、素材自体の魅力もありますが、素材選びから成形から、なにもかも自分ですることができるというところに最大の魅力を感じていることが理由だったので、どれかひとつの工程を切り離して考えるということは今まで考えてきませんでした。でも今、少し変化が生まれ初めている感じがしていて、もうちょっと掘り下げて勉強して、これから自分がどうしていきたいか、何を残して何を切り取るのか、またそれがどういう表現になるのか、この活動をどうやって続けていくかをしっかり考えていきたいなと思っています。



岡野真理絵(おかのまりえ)
1984年、京都生まれ。京都市立銅駝美術工芸高等学校ファッションアート科、京都精華大学芸術学部陶芸科卒業。高校で服飾を学んだ後、大学では陶芸を専攻。大学在学中に陶器によるボタンやアクセサリーのブランド「arie:chroma」を立ち上げる。shopでの販売や、他の作家との合同展示会などの活動をするが、大学卒業後は一旦活動を休止し、ジュエリーの販売・デザインの仕事を経て2010年7月に活動を再開させる。現在は、独自のアクセサリーを制作し、展覧会や展示会をおこなう一方、コラボレーション商品やオーダー商品なども制作している。
http://ariechroma.com

arie:chroma の 陶器でつくったきのこ展
会期 / 開催中 - 11月24日(日)
場所 / graf(大阪市北区中之島4-1-9 graf studio 1F)
時間 / 11:00 - 19:00
お問合せ / graf(tel. 06-6459-2100  mail. shop@graf-d3.com)
 

 

 

2013.11.06

インタビュー:SIRI SIRIデザイナー岡本菜穂

現在ショップにて展示中のコンテンポラリージュエリーブランド「SIRI SIRI」。デザイナーの岡本菜穂さんに、自身のデザインやものづくりへの姿勢を伺いました。伝統技術とデザインとが自然に調和しながら、唯一無二の存在感を放つSIRI SIRIの作品の魅力に迫ります。



— 伝統技術を用いながら、すごく自然にその技法から生まれるデザインを商品に溶け込ませているような感覚をおぼえます。職人さんとの関わりについてや岡本さんの考えるものづくりについてお話を聞かせてください。
2006年にSIRI SIRIをスタートさせた当時、日本の伝統技術を使ったいろいろなプロジェクトが地場産業の活性化を目指して立ち上がっていた頃でした。でも、その取り組みに私が魅力を感じていたかというとそうでは無くて、地場産業を活かしたものづくりをするときに起こる素材や技法の制約に、違和感を感じていました。この素材を使わなければいけない、という話からものづくりをするのではなくて、デザイナーとしてつくりたいものを地場の技術をつかって表現をするという流れが自然なのではないかと、そんな風に思っていました。

— 江戸切子をつかった商品はどのようにして考えついたのですか。
江戸切子という技法をあえて使ったものではなく、表現の方法のひとつとして江戸切子を考えたところが発端になっています。前々から現代の日本のプロダクトは、どこか素材を取って付けたように扱っている、つまり何となく不自然さを感じさせるものが多い、という印象を持っていました。シャネルなどは地元のレースを普通に商品に使いながらも、それをわざわざ打ち出すようなことはしていないですよね。技術が前に出てくるのではなくて、当たり前につかっている。そういうように、普通にそれらの技術をつかって勝負できるブランドがあってもいいなと。伝統工芸だからそれが魅力的ということではなく、モノが素敵である。ということが大切なのではないでしょうか。江戸切子ですが、その土地に切子という特殊な技術を持つガラス工房がある、ということは、そこになにかしらの理由があって存在しているということなので、たまたまですけど、私が東京に生まれて、東京で活動をしながら、知識や制作を地産地消のようにすることができたのは良かったと思っています。あまり根拠はない考えなのですが、自分にとって身近に感じられる技術を使ってものづくりをすると、嘘が無いものができるのかなぁということが頭にあります。もちろん、東京以外での活動も増えてきていますし今後もチャレンジしていきますが、日本人として常に身近にある素材や制作技術を使う事がこれからも主軸になっていくとは思います。

— 職人さんとはどのようなやり取りをしてデザインや考えを伝えるのですか。

先ずは自ら職人さんのところに足を運んで、直接つくってもらいたいという意志を伝えます。下町だからなのか、本当に人情味があって、会ってお話しているとすごく親身になって協力してくれます。これまで江戸切子では扱わなかった素材をつかって制作をしたときも、職人さんが職人さんとして新しいものや技術を生み出すことへの喜びを見つけたのか、どんどん乗ってきてくれました。私の場合はデザインしたものを模型にして職人さんに見せるのですが、職人さんからアドバイスをプラスαしていただくことで、もっとよいモノができあがります。作品の出来上がりに込めるニュアンスの部分まで図面で指示をすれば職人さんはきちんとそれ通り仕上げてくれるので、職人さん任せではなく、そういったことも緻密に計算して図面にしていきます。



— 日本人であるということを意識していますか。
私は、日本人のものづくりの資質は素晴らしいと思っているし、SIRI SIRIを通して日本の文化や美意識を世界に伝えていきたいと考えています。海外でインタビューをされたときに、日本の文化についてきちんと言えるようにならないと、私の活動や作品も広がっていかないなと感じるんです。日本人同士だと共通認識というか、ニュアンスの部分を説明しなくてもなんとなく通じてしまうんですけど、抽象的にモノづくりをしているだけではダメだなと思うようになりました。日本人は品質の高いものをつくっているので、やっぱり世界に出て行く方がいいと思うんですよね。だから海外できちんと勝負できるためにも言葉にすることは大切だと思います。モノづくりをしている人たちはまだうまく言葉に出来ていない気がしています。

— ファッションについてどのように考えていますか。

ファッションは生きていく上で必要不可欠なものではないかもしれませんが、でもどこか惹かれるものがありますよね。そこに人間が人間であるが故の、人間らしいところがあるのではないかと思うんです。「食」は生きる上での根本的なところですけど、ファッションの無意味さにある魅力こそがファッションの芯なのではないかと思うんです。これってよく批判されるところだし、経済が停滞していくとブランド物を買うことを否定されがち。それでもファッションが衰退しないのは、女性がお花を好きなように、あらがえない本能のようなものが人間にはあるのではないでしょうか。

— ジュエリーについても同じように考えていますか?
ジュエリーはファッションの一部という考えを持っています。活動当初、コンテンポラリージュエリーというものは、それこそ意味を持たせ過ぎているものが多かったように思います。おもしろい試みではあるんだけど、私はもうちょっと女性のファッションに合うものや、日常の洋服に似合う、ウキウキするようなものをつくりたかったんです。それ単体ですごくおもしろくてもコーディネートが成立しないことは、私にとっては意味がないことです。



— SIRI SIRIさんのつくるものは、金具などの細かいディティールもとても素敵ですね。
アンティークのジュエリーが好きなんですが、アンティークのジュエリーって本当に細工がよく出来ているんです。でもよくよく考えてみると、その細工も当時手作りでつくるしかなかったという状況がきっとあって、精度の高いものをコツコツとつくっていたと思うんです。例えば金具にロゴがちょっと入っているだけでドキっとしたりする感覚は、実際につかってこそ気付くところだし、身に付ける気持ちよさはそういう細かいところからも生まれるはずだから、商品を全体としてみたときに、そういう細かいところへの配慮というものはアンティークジュエリーから倣っているところがあります。

— 最近はデザインするものが自然のものをモチーフにしたものが増えてきたように感じます。
昔は硬質な感じというか、建築ならコンクリートがズバーンというものが好きだったんですけど、特に311以降、居心地がいいものや自然が好きになってきました。それを特に意識してものづくりをしているワケではないのですが、ちょっとずつつくるモノに影響がでてきていると思います。基本的には常に「変わりたい」と思っているので、ものづくりをする人以外とも話しをするようにしています。自分がどれだけの可能性を持っているのかを見てみたいし、どこまでどんな幅があるのかに興味があります。変わることが可能性だと考えています。



— 暮らしの中で気を付けていることはありますか。
「どうでもいいや」と思い始めると本当にどうでもよくなってしまうので、そういう風には思わないようにしています。例えば今のスコッティのデザインが生まれた時の話なんですけど、たしか70年代にあったコンペ*の受賞作があのデザインなんだそうです(*注: 正確には1986年)。コンペのテーマが「花柄」、ロゴも決められていたのにもかかわらず、その両方のルールを破って受賞したんだそうです。デザインした松永(真)さんによると、花柄のティッシュは日本の住宅に合わないからということだったそうなんですけど、そんなことを言うデザイナーもすごいと思うし、選んだスコッティもすごいって思うんです。話は逸れたけど、だからティッシュはスコッティだ!って(笑)そういうこだわりはありますね。ものづくりの内側にいる人の気持ちもだんだんわかるようになってきたというか、こういう仕事をしているとお客さんにも、そんなモノづくりの背景みたいなものも踏まえた上で買ってもらえたらうれしいです。



— SIRI SIRIとして今後考えている事はありますか。
私はSIRI SIRIの一デザイナーという立ち位置で、SIRI SIRIの世界観を表現していくことをしてきたので、これからはSIRI SIRIとしてのジュエリー部門は私、ファブリックは誰、とかそういうように展開していけたらと考えています。ジュエリー以外にも興味があって、例えばストールやバッグといった、文字通り身体に近いアイテムから挑戦していきたいです。プロダクトの世界では伝統技術に裏打ちされている1616 / arita japanのようなものが結構あるように思うんですが、日本のファッション業界はまだそういうことが少ないと思います。つくり手が日本人ならば、藍染めや織りに限定しなくても、海外の人に伝わる日本的な感覚は表現できるはずなので、そういうことを意識したアプローチをしていきたいです。そしてもっと、SIRI SIRIとして何を表現したいかということを哲学的に掘り下げていきたいと思っています。それは机の前で考えていても答えが出てくるワケではないので、こうして大阪に来てみたり、ぼーっとしてみたり、運動してみたり、全然違う分野の人たちと話をしてみたり、ものづくりじゃない人たちとも触れあったりしながら、考えていきたいなと思っています。



SIRI SIRI デザイナー 岡本菜穂(おかもとなほ)
建築家で抽象画家の父の影響で、幼いころよりアートやデザインに囲まれた環境で育つ。 桑沢デザイン研究所スペースデザイン科在学中、より身近な自分自身の身体に近いもののデザインに対する興味が高まり、ジュエリー創作に向かう。 2006年 ジュエリーブランド「SIRI SIRI」を発表。 建築、インテリアデザインを学んだ経験を活かし、日常の身のまわりにある素材をジュエリーに昇華させる独特な世界を展開する。
http://sirisiri.jp/

SIRI SIRI 受注展示会 JEWELRY IN MY LIFE
会期 / 開催中 - 11月10日(日)
時間 / 11:00 - 19:00
場所 / graf(大阪市北区中之島4-1-9 graf studio 1F)
お問合せ / graf(tel. 06-6459-2100 mail. shop@graf-d3.com

2013.10.17

cut piece 新ラインナップ登場

本物の野菜や果物から型を取ったプロダクト、cut pieceに「レンコンで栓抜き」「箸置きなタマネギ」の2種と「上手なへた」の2本セットが加わりました。昨年リリースしたラインナップと同様にネーミングがそのまま使い方の説明になっています。ふざけたような名前ですが、安定感がある使い心地で実用的なアイテムです。硬質な輪郭をなぞる、自然がつくりあげた曲線のやわらかさ。金属になってデフォルメされた野菜本来が持つ表面の感触。いずれも普段使いのものですが、じんわりと想像を掻き立てさせてくれます。暮らしのなかにたのしい発見がある、ユーモアがつまったcut piece。ぜひ店頭でお手にとってご覧ください。


レンコンで栓抜き(写真左)、箸置きなタマネギ(写真右)
価格(税込) / 各6,300円(6,000円+税)
素材 / 真鍮(素地)



上手なへた(2本セット)
価格(税込) / ¥5,040(¥4,800+税)
素材 / 真鍮(メッキ仕上げ)

 

cut pieceのその他のラインナップはこちらです。

2013.07.10

きづくことからはじまるものづくり

ショップにて新たに始まった「PERSONAL」では、各回、デザイナーやクリエイターをご紹介しながらプロダクトやワークショップなどからつくり手の観点を直に感じることができる場の提案をしていきます。第一回目にご登場いただいているデザイナーは、吉行良平さん、大植亜希子さん、戸田祐希利さん、五十嵐勝成さん・麻美さんの四組。皆さんに共通している「“気付くこと”から始まるものづくり」をテーマにして今回特別に製作いただいたプロダクトをご紹介します。

吉行さんと五十嵐さんが製作したもののキーワードは「“grafの日常”からの発見」。家具を作っている私たちにとって、ありふれた存在だった、家具を製作する際に出てくる木の端切れ。これまでは店頭に置いて、ご来店された方たちに自由にお持ち帰りいただいていましたが、お二人はその「木っ端」を使ってスタンプをモチーフにしたプロダクトを製作。吉行さんは、持ち手を削り出しデザインしたオブジェのようなものを。五十嵐さんは、彼らのオリジナル商品である”STRIPE ON STRIPE”というアクセサリーのストライプ柄を木っ端のスタンプに置き換え、パターンを厳選したの3つの木目を3サイズで展開。それぞれ、木が持っていたある要素がちょっとしたことで何か別の要素に置き換えられたことで、これまで当然と思っていた木の年輪にさまざまな表情や感覚が与えられ、とても愛着が湧くものに生まれ変わりました。

吉行さんの作品

(¥1,890~¥7,140)


五十嵐さんの作品

(S ¥672、M ¥735、L ¥840)



大植さんと戸田さんは「“何気ない日常”からの発見」をキーワードに、輪ゴムをモチーフにしたカラフルなブローチとピアス、そして糸屑のかたまりをモチーフにしたゴールドとシルバーのアクセサリーを製作。ある観点から見たときのものの輝きを、素敵に表現されています。


大植さんの作品

(¥2,625~¥3,675)


戸田さんの作品

(¥3,150~¥5,250)


身の回りのものごとが、突然輝き出すようなたのしいヒントに溢れたこれらの作品から、あなたの日常にあるパーソナルな歓びを見つけてください。会期は7月15日(月祝)まで。皆さまのご来店をお待ちしています。

 

2012.12.13

waft “brass”

grafのオリジナルランプ“waft”に新たなバリエーションが加わりました。インテリア家具・雑貨のオンラインショップ、scopeさんと協同して製作した真鍮のシェードはオリジナルのタイプに比べやや小ぶりのサイズ。真鍮独特の素材感を通じて伝わってくる温かな光が、空間を漂うような陰影を作るwaftの特徴をより雰囲気あるものにしてくれます。程よいサイズと馴染みやすい真鍮の色味で、リビングやダイニングだけでなく書斎、玄関、廊下、階段などにと幅広い用途でお楽しみいただけます。そして何より使い続けることで表情に深みを蓄えていく真鍮は、無垢材で作られた家具のように時が刻まれていく様子が愛着を湧かせてくれます。自分にとっての価値が育まれる時間を共に育みながら、じっくりとその感覚をご実感いただけることでしょう。

価格:39,900円(38,000+税1,900)
※本商品はscopeとgrafのみでのお取り扱いとなります。
マテリアル:真鍮(brass)
サイズ:W260 / D230 / H100
コード長さ:150cm
ランプ:40W
パッキングリスト:照明器具本体一式 / ランプ / フランジカップ / コードハンガー

2012.11.28

ブローチ「one to one」~戸田祐希利さんインタビュー~

現在ショップでは先日リリースされたプロダクト「cut piece」の共同デザイナーである戸田祐希利さん(暮らすひと暮らすところ)が作るブローチ「one to one」をフィーチャリングし展示しています。形がひとつひとつ違う石のそれぞれの輪郭をトレースしたこのブローチは自然が作りだした「世界でひとつだけ」の形。それは戸田さんの「伝えたい」という想いが形になったものでもありました。



モノを作ることへの関心から、家具好きが昂じて家具職人を目指しました。しかし、思っていたよりもその世界は、使ってもらう人との間に距離感がありました。僕はただモノを作りたいだけではなくて「使ってもらうモノ」を作りたかったのですが、職人をしながらでは実感を得られませんでした。その後、「使ってもらうモノ」を求め何千何万台と商品を生産するメーカーへ就職し、プロダクトデザイナーとして大量生産の世界に入りました。でも、たくさんの商品を開発するうちに、満足して使ってもらえているのかが伝わってこないことに不満を感じました。「こういう人に使って欲しい」と思って作ったものが、どんな人にどのように使われ、ちゃんと満足されているのか。「使ってもらう人」の反応が、数字だけではなかなか伝わってこなかったのです。今は「暮らすひと暮らすところ」として、作る人と使う人との間で活動をしています。ただプロダクトを発表して販売店で取り扱ってもらうだけではなく、販売する人や場所を訪れたいと思っています。その活動の中で、買ってくれた人や買わなかった人の言葉を直接聞くことができたり、その評価を感じたりできると思うからです。そこで感じた「使ってもらう人」からのメッセージを作り手へしっかりと伝えていくことで、職人と「使ってもらう人」との距離を縮めて行きたいです。「人や場所」を訪れることは、僕にとって大切な事のひとつです

オリジナルプロダクトの製作も、僕自身が作るというわけではありません。そのかわり、活動を通じて知った様々な職人の技術をどう伝えようかということを日々考えています。「one to one」を作るきっかけになったのは真鍮着色の技術に出会ってからでした。そもそも、この技術は伝統的なお寺の道具を作る工程の一つです。伝統工芸には、はじめから終わりまで、一人の職人により作られるものだけでなく、工程ごとに専門の職人の手から手へ渡りながら仕上げられるものもあります。その中には、素晴らしい技術が、世間にあまりに知られないまま、受け継がれているものもたくさんあることを知りました。きっと、まだ世の中には世間に知られていない素晴らしい技術があるのかもしれない。美しくて興味深い真鍮着色の技術、これをもっといろんな人に知ってもらうことで、喜びや感動を、みんなの財産として共有できたら楽しいなと。それがこのブローチです真鍮着色の価値にこだわっていたので「色」をそのまま届けたかったのです。石の形をモチーフにしたのは、石が好きだということもあるのですが、ひとつには形そのものに自分の意図や思惑などを入れたくなかったからです。またこの真鍮着色は「同じ模様は二度と出ない」ということを伺っていました。それだったら、ひとつしか無いものにしようと。ひとつひとつ違う石の形と、ひとつひとつ違う着色の模様がうまくひとつの形になりました



たくさんの人に「伝える」ということをしていきたいです。僕にとっては、自分の意図を伝えること同様に、お客さんからの声を職人さんへどう伝えるのか、職人さんが作ったものをどうお客さんに伝えるかが重要です。商品づくりには、伝えることが大切だと思っています。それぞれの感じていることや考えている事を知り、それを伝える。これからもいろんなことを試しながら、商品を通して伝えていきたいと思っています


作り手と使い手の想いを丁寧に汲み取りながら「使ってもらうモノ」を形にしていく戸田さん。そんな姿勢から導かれたブローチ「one to one」はメッセージだけが輪郭となった、手にした人の心にぴたりと嵌るパズルの一欠片のようです。「世界にひとつだけ」の形。ひとつひとつ表情の違うブローチと自分の心とを重ね合わせながら、静かに聞こえてくるメッセージに耳を傾けてみてはいかがでしょうか。


戸田祐希利(とだゆきとし)プロフィール
1977年 愛知県生まれ
2000年 フィンランド留学 ラハティーインスティテュート オ ブデザイン
2002年 高岡短期大学卒業(現 富山大学芸術文化学部)
2003年 木工家具メーカー入社 設計・製造・工程管理
2005年 小泉産業株式会社入社 商品開発・設計部門
2011年 暮らすひと暮らすところ設立

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戸田祐希利「one to one」
展示期間 / 開催中 ~ 12月27日(木)
お問い合わせ / graf studio 1F Shop
tel. 06-6459–2100 mail. shop@graf-d3.com

2012.11.11

新商品 cut piece(カットピース)

野菜や果物、自然の造形物を真鍮に置きかえた、日々の料理や食卓に上品なユーモアを運んでくれる新商品「cut piece」。grafとプロダクトデザイナーの戸田祐希利さん(暮らすひと暮らすところ)とともにコンセプトから商品化までを進めました。りんごはペーパーウェイトやブックキーパーなどに、タマネギは大きさに合わせて使い分けられる鍋敷きに、へたは一口サイズを口に運ぶピックなどに。愛嬌のあるモチーフは他にも意外性のある使い方も想像させてくれます。品のある真鍮の質感とモノの存在感が相まって、かわいらしいネーミングと共にいつも傍にいて欲しくなるアイテムです。白いパッケージはギフトとしてもおすすめです。地球の造形物からデザインを拝借した、香りも味も栄養もなくなった野菜や果物。調理方法も召し上がり方もご自由にお楽しみください。

cut piece
りんごの文鎮、鍋敷きなタマネギ、上手なへた
価格(税込) / ¥9,975(¥9,500+税)
素材 / 真鍮・素地(りんごの文鎮、鍋敷きなタマネギ)、真鍮・メッキ仕上げ(上手なへた)

2012.06.25

ふたつとない出会いの手作り日傘 ~ Coci la elle 東ちかさんインタビュー ~

Coci la elle(コシラエル)のひがしちかさんの作る物は、やわらかで繊細な線とやさしい雰囲気で彩られています。しかしそのかわいらしい作風とは裏腹に、それぞれの作品からは生きることの喜びや弾けるような強いエネルギーが伝わってきます。不思議な力を持ち私たちの心を強く引きつけるその魅力の秘密を、彼女が作る日傘を手がかりにお話を伺ってみました。



私、競争とかができない人なので、どうせ何かやるなら誰もやらないものを、ひがしちかが作るものを作らないとって思っていたんです。でも、それが何なのかがわからなかった。絵描きになりたいとは思っていたけど、紙に描いても食べていけないし。でも日傘に描いてみたら発見があったんです。日傘はもともと好きなアイテムで、最初はかわいい生地を買ってそれを張って作ってみようとしたんですけど生地が高くて買えなくて。それだったら自分で描こうと思ってやってみたらスッとはまったんです、自分のやりたい事として。まわりの友だちも喜んでくれたし褒めてもくれて。おだててくれたのかな(笑)いろいろ考えていたことや状況とが自然と繋がったのかもしれません」。

押しつけがましさをまるで感じさせず、愛情の行き届いた作品たちは、既に自分と暮らしを共に過ごしてきたような親近感すら覚えます。それはきっと、作り手と使い手が物を通じてきちんとコミュニケーションが取れているから。物を作ることについてはどのように考えているのでしょうか。

縫い物やお料理といった日常生活で普通にある“作る”という行為のように、心がこもった物を作ることに挑戦をしたいです。ものを受け取る人も作る人も、その大切さをきちんと理解していて、例えばどこかにそれを忘れてしまったら見つけるまで必死になって探し続けるような、そういう気持ちにさせるモノを作りたいです。私の作るモノが作品なのか商品なのか立ち位置がよくわからないと言われる事がありますけど、でも私はモノだからいいなって思うんです。一点物だけど、ちゃんと日常で使えるモノということが私にとって意味があります」。

今回の展示会開催は、grafが家具に使用しているファブリックを使ったオリジナル日傘の製作をお願いしたことがきっかけでした。家具では見慣れた生地が、生き生きと新しい表情を見せてくれています。

家具の生地は厚みがあったり特殊な加工がしてあったりと大変でしたが、楽しみながら作ることができました。色や素材感がかわいかったので刺繍や絵を描いたりするのではなくgrafさんの雰囲気などをイメージしながら、絵を描くような感覚で素材を切って貼り合わせていきました。ちなみに今回の展示タイトルにもある“木陰”とは、つまり“日傘”のことです」。

愛娘のいろはちゃんと一緒に設営してくれた展示会場は無邪気さに溢れ、まるでひがしちかさんのおうちにいるような雰囲気に仕上がりました。

たしかに私の部屋みたいな感じかもしれませんね、娘の落書きもあるし(笑)。でもこういう全てが私にとっては自然なことなんです。娘の存在はもう、自分自身と切り離しては考えられないです。仕事場にいるときでも、ご飯を作ったり食べたりしているときでも常に娘の存在が私の中にあります。彼女の存在と私のすることとの間には境界線はなくて、全てが繋がっている当たり前のこと。物を作って人に何かを訴えるときは本心でやらないと何も伝わらないじゃないですか。格好つけてもしょうがないし。私は私でしかないと思っているので、コシラエルは私の本心や私のありのままの部分が素直に相手に伝わってしまってもいいかなと思っています。私が作っているという実感がきちんとあって、そして素敵なもので、たのしくて、あんまりどこにもなくて。そういう感じがいいなって思います」。

力まず自然で愛に溢れたCoci la elleの魅力。それは娘へ注がれる愛情と同じ強さを持った気持ちがそのまま創作にも込められているから。魔法がかけられたような不思議な手触りを秘めている理由も、そんな母性と全身全霊で打ち込む誠実さが作品を伝って私たちの感覚に直接訴えてくるからなのだということを確信しました。

 

ひがしちか
長崎県出身、1981年生。
文化服装学院卒業後アパレルを経て絵を描きだす。
2010年7月 日傘屋Coci la elleを立ち上げる。
2011年2月 初のアイテム、スカーフをリリース
2011年11月 Ateliere&gallery Le lieuを始動
2011年12月 Nidi galleryにて個人の作品を発表

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Coci la elle とgrafの作る小さな木陰展
会期 / 開催中 〜 7月8日(日)
営業時間 / 平日 (火–土) 12:00–20:00、日・祝 12:00–19:00
定休日 / 毎週月曜日
会場 / graf bid. 3F 小部屋(大阪府大阪市北区中之島4-1-18 graf bld. 3F)
入場 / 無料
お問い合わせ / graf Shop
tel. 06-6459–2100 mail. shop@graf-d3.com


 

 

 

2012.05.11

“植物のある暮らし5” オリジナル植木鉢

恒例の企画“植物のある暮らし”に合わせ、陶芸作家の田村一さんにご協力いただきgrafのオリジナル植木鉢を製作しました。繊細さと豪快さが同居する不思議な魅力を持った田村さんの作品が土や植物といった有機的な要素と一体となり、まるでオブジェのような佇まいを醸しています。植物は作品に合わせて株式会社花宇さんに見立てていただきました。育てやすい多肉植物が中心ですが、色合いが楽しめる斑入りの品種だったり、多肉らしい数学的で複雑な形状が楽しめたりと、田村さんの器を背景に植物がまるでひとつの作品のように映っています。新しい驚きや美しさなどに出会った時、人は自然と心が震える感覚を憶えるもの。日々表情を変え成長するこれらの“作品”が、暮らしの中に新たな感動と発見の瞬間をもたらしてくれることで、わたしたちの感性も豊かに育まれていくのではないでしょうか。心潤う毎日のきっかけが待っている“植物のある暮らし5”。ぜひ会期中に足をお運びください。

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植物のある暮らし5
会期 / 開催中 - 6月24日(日)
営業時間 / 12:00 - 20:00
定休日 / 毎週月曜日(祝日の場合は翌日休)
会場 / graf mouth(大阪府大阪市北区中之島4-1-18 graf bld. 1F)
※ビル1Fのmouthをメイン会場にして、各フロアにも様々な植物がございます。
主催 / graf
協力 / 株式会社花宇

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2012.04.26

ROSE SOAP

FANTASTICMARKETでもお馴染みの“SOAPHEADS”さんの作る石鹸は、厳選された素材や使い心地だけではなく、石鹸を使うことによる身体や精神(心)への作用までも考えて作られた、人にもそして地球にもやさしい石鹸です。shopではそんなSOAPHEADSさんのご協力の下、オリジナルの「ROSE SOAP」を開発し販売しています。バラの中でも濃厚な香りが特徴といわれるダマスクローズのエッセンシャルオイルをたっぷり使用したこちらの商品は、泡立てるほどにバラの上品で豊かな香りが楽しめ、洗い上がり後もやさしい残り香が心地よく続きます。バラの香りには緊張をほぐしたり情緒を和らげたりする効果があるといわれています。フレッシュで清々しい香りで心の疲れをやさしく洗い流して、毎日を新鮮な気持ちで迎えたいですね。いよいよ春本番。バラの季節も近づいて来たのでシーズンギフトとしてもぜひお勧めしたい一品です。

ROSE SOAP(石けん置き付き
1,600円(税込)

 

2012.03.11

grafオリジナルフック by BOLTS HARDWARE STORE

実用的でありお部屋のディスプレイのアクセントに重宝したりと、シンプルで美しい道具の「フック」。grafではボルツハードウェアストア(京都)さんのご協力のもと、オリジナルフックを製作し販売しています。素材は銅と真鍮の二種類。くすみなどの金属特有の経年変化は、木製品とはまたひと味違った“物”としての佇まいが魅力です。形とサイズはそれぞれ、C型(小)、S型(大/小)、ねじれたS型(大/小)の各5タイプを展開しています。使い方や使う場所にとらわれずに様々なアレンジをお楽しみください。

 

grafオリジナルフック by BOLTS HARDWARE STORE
C字型(小のみ):525円(税込)/ L 113(mm)
S字型*(小):735円(税込)/ L 150(mm)
S字型*(大):1050円(税込)/ L 300(mm)
*は、ねじれたタイプもあります。

Shop&Kitchen

OPEN / 11:00 - 19:00
定休日/ 月曜日(祝日の場合は翌日休)
大阪市北区中之島4-1-9 graf studio 1F
お問い合せ
tel. 06-6459-2100
shop@graf-d3.com