Photo/Yayoi Arimoto
近年移住者の増加、人の往来が盛んになりつつある淡路島を舞台に、香りのアーティスト和泉侃、「おのころ藍」による藍染め のチーム Awaji 藍 Land project、花のアーティスト篠崎恵美 (edenworks) の3者が協力し、淡路花博 20 周年記念花みどりフェアの会場の1つ、洲本市立図書館にインスタレーションを展開します。淡路島は 595 年に香木が漂流したという伝承から、日本で一番のお香の産地と言われています。元々はそこになかったものが《たどり着く・共生する》というテーマのもと、香りと淡路の藍で染め上げた紙の花を用いた作品制作を試みます。撮影には、世界各地を飛び回るフォトグラファー在本彌生が参加。grafは広報とグラフィックを担当します。
<開催概要>
Definition of symbiosis
期間 | 2021年9月18日(土)~10月31日(日)
時間 | 10:00~18:00
場所 | 洲本市立図書館(正面入口左)
住所 | 洲本市塩屋1丁目1番8号
主催 | 淡路花博20周年記念事業実行委員会
協力 | 森の木ファーム株式会社
広報・グラフィック | graf
【 香 】
淡路國一之宮 伊奘諾神宮にある、楠の木や枝を蒸留した和泉侃による香りの制作。長い年月とともに土地に根付いてきたもの。樹齢の関係などにより、重厚な香りが生まれる。
【 藍染 】
根岸誠一(Awaji藍Land project主宰)が、近年移住とともに淡路島に定着させていった、おのころ藍による紙の染色。自然由来のものだけを使用し、微生物の働きによって染色が行われる。重なりや光により独特の濃淡が浮かぶ。
【 花 】
篠崎恵美 (edenworks)による、カレンデュラやカーネーションなど、淡路島の特産の花をモチーフにしたグラフィカルな紙の花の制作。数多くの花々が木々や枝に着生し、会場を覆う。
<プロフィール>
和泉侃
「感覚の蘇生」をコンセプトに、身体感覚の変化を生み出す作品を探求するアーティスト。2011年から香りを使ったスペースデザインを専門とする企業に所属し、5つ星ホテルや様々なジャンルの店舗空間を香りで設計するプロジェクトに携わる。 2015年により本格的に作家として活動を開始し、インスタレーションの制作発表のほか、空間や製品における香りのデザインやディレクションを手がける。 2017年に淡路島に拠点を移し、植物の生産、収集、蒸留などの原料製造から、調香やボトリングのプロダクトアウトまでの過程を一貫する取り組みをはじめる。
Awaji藍Land project
“ おのころ藍 “ と名づけた藍草の自家栽培から伝統的な手法での “ 蒅(すくも )” という発酵染料作り、 微生物の力を借りた染色をしています。自然に寄り添う暮らしの中で、宇宙に浮かぶ地球の 様な調和のとれた輝く青を創っていきます。福祉作業所などと連携しながらの製品作りや藍 を後世に残していくための取り組み、おのころ藍の地場産業化を図るモノコトを ”AWAJI 藍 LANDproject“ という認識で活動しています。渋沢栄一の生涯を描いた2021年大河ドラマ「青天を衝け」では藍に関するシーンの演出と所作指導として参加。
篠崎恵美 (edenworks)
フラワークリエイター 独自の感性で花の可能性を見つけ、植物と様々なアイテムを使って店内装飾から雑誌、広告、CM、MVなど、花にまつわる創作を行なっている。また、アーチスト活動として紙の花のプロジェクト “PAPER EDEN”をミラノで発表。上海、パリ、東京、LAなど国内外でインスタレーションを行なっている。週末限定のフラワーショップ“edenworks bedroom”のほか、ドライフラワーショップ“EW.Pharmacy”、コンセプトショップ“PLANT by edenworks”、花と人を繋ぐフラワーショップ”ew.note”をNEWoMan新宿に展開中。
在本彌生
写真家。東京生まれ。アリタリア航空で乗務員として勤務するなかで写真と出会い、2003年初個展「綯い交ぜ」開催。2006年よりフリーランスフォトグラファーとして本格的に活動を開始。あるがままの人やもののうちに潜む美しさを求め、世界各地を巡り写真におさめている。写真集に「MAGICAL TRANSIT DAYS」abp刊、「わたしの獣たち」青幻舎刊、「熊を彫る人」小学館刊、「中国手仕事紀行」青幻舎刊などがある。